テレワークの運動不足に効果的な解消法とは?

新型コロナウイルスの感染拡大今なお続いています。 政府が緊急事態宣言を出すも、収束には向かわず、コロナウィルスの影響はしばらく続きそうです。 これに対応し現在、テレワークを採用する企業が急速に増加しています。社内の会議はオンラインで行われるようになり、取引先へ商談するために訪問する機会も減っているのが現状です。

テレワーク勤務者は自宅にいる時間が長くなり、身体を動かす機会が減ってしまったという人がほとんどかと思います。2008年に施行された労働契約法では、「企業は従業員に対して生命や身体の安全を確保しながら働けるように配慮する義務がある」と明文化され、今や社員の健康について考えることは企業の務めとなっています。

そこで今回は筑波大学名誉教授であり、日本生活習慣病予防協会参事でもある田中喜代次氏の研究を元に、テレワーク中にどのような運動不足に陥りやすいか、また、健康維持するためにどのような解消法があるか探っていきます。

テレワークは運動不足に陥りやすい

テレワークの影響で実際に、人々の身体活動量が減少していることを示したデータが発表されています。 健康機器メーカーのタニタが東京都内にオフィスがある大手企業の社員およそ 100人を対象に行った調査を筑波大学大学院が分析したところ、新型コロナウイルスの影響が現われる前は、1日の歩数は平均約1万1,500歩だったものが、テレワークに切り替えた社員は、その歩数が29%減少し、座っている時間も長くなっていたということです。

中には1日の歩数が70%減少し、1日2,700歩程度と、厚生労働省が推奨している1日8,000歩を大幅に下回るケースもあることがわかりました。

身体活動量の減少には疾患リスクがあることはよく知られています。肥満やメタボリックシンドローム、あるいは糖尿病、高血圧、骨粗鬆症などの生活習慣病などは、いずれも身体活動量が少ないことが原因だとわかっています。

しかし、多くの企業がテレワーク体制をとっている現在、普段どおりに身体活動を継続することは容易でなく、工夫が求められます。

通勤でこれだけ運動していた

自宅から職場までの移動の運動を消費エネルギーに換算すると、往復2時間としておよそ300kcal 程度となります。これは、最寄り駅まで徒歩または自転車と、駅での階段利用、電車内で立っている状態などの運動と含めた場合です。更に職場内での移動や昼食のための移動を含めると合わせて400kcal を超えます。

一方テレワークで自宅でしか活動をしていない人のエネルギー消費はおよそ50kcal 程度となり、その差は350kcalにもなります。これを週に5日、4週間続ると7,000kcal ものエネルギー消費不足となるのです。人の体脂肪がもつエネルギー量は1㎏あたり7,000~7,500kcalなので、単純に計算して1ヵ月でちょうど1kg体重が増加する計算になります。

さらに、在宅勤務では、甘い飲み物やお菓子などを間食として食べる機会が増える可能性もあります。間食によって1日150~400kcalが増加すると0.5~1.5kgほど体脂肪が増えると見込まれるので、わずかか1ヵ月で2~3kgも増量することにもなりかねないのです。

テレワークの運動不足解消にはまず散歩から

運動不足が続いていると感じていたら、散歩やウォ―キングまたはジョギングに取り組んでみましょう。朝食前、昼食後、夕食 の前後に行うと効果的です。ウォ―キングの時間の目安は20~40分。ジョギングの時間は10~20分あたりから開始して徐々に増やしていくことで長続きします。いきなり負荷をかけすぎると、足関節、膝関節、腰痛、運動性貧血、不整脈などを引き起こす可能性もあるので、ウォ―キングは60分、ジョギングは40分程度までを目安としましょう。

テレワーク中の筋肉トレーニングも効果的

通勤時の徒歩による歩数、階段利用、電車の揺れに対する踏ん張りなどが 1ヵ月間にわたり継続的にあるかないかで、脚筋力への影響が出ます。中高年の方が1ヵ月の筋トレを行うと、脚筋力が20%ほど高まりますが、1ヶ月座ったままで勤務すると約3分の1の7%が失われます。この7%は小さいように見えますが、以前のような多忙な日常生活へ戻った場合、駅の階段移動時などに体力の低下を自覚するほどの違いがあります。

筋肉トレーニングは無理のない程度に、よく知られたエクセサイズが有効です。腕立て伏せ、腹筋、スクワット、などを個人の体力に合わせて行うことで代謝も上がり、テレワークで減少した筋力を取り戻すことができ、また、生活習慣病予防にも繋がります。

テレワーク中の食事について

テレワーク中の運動不足による体重が増加を防ぐための食事を紹介します。まず、食事によるエネルギー摂取量は通常の 8 割に留めると良いとされています。ウォーキングを日常的に行う人は、エネルギー摂取量は通常の9割程度とすることで肥満化を防げます。高血糖対策としては、糖質摂取を適量に留め、食後に対策筋肉トレーニングを行いましょう。高血圧対策としては、塩分摂取を適量に留め、テレワーク中1~2時間おきに軽い体操やストレッチを行うと効果があります。

テレワークによる生活習慣病の予防に社内でも取り組みましょう

テレワークによる在宅勤務は出勤と比べるとどうしても運動不足になりがちです。見てきたように、電車で通勤するだけでも、軽い運動になっているのです。在宅勤務の方は意識的に運動をする必要がありますが、何をどうすればよいのかわからず、結局運動をできていないという方もいるかと思います。また、在宅勤務中は食事もある程度コントロールする必要があります。

これを期に、テレワーク勤務者に対しての健康管理ガイドラインを作成してみてはいかがでしょうか。やり方が分かれば、実践するハードルもさがり、実行しやすくなります。社員は会社にとってかけがえのない資産ですので、テレワーク中でも健康で仕事を続けられるような取り組みをしてみてはいかがでしょうか。

出典:
公益財団法人 健康・体力づくり事業財団『テレワーク・自宅待機による運動不足による運動不足からくる生活習慣病リスクと その解消法』
<http://www.health-net.or.jp/etc/undoulist.html>

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