東京都の大企業では76.5%が導入しているテレワーク
現在11都府県に発令されている緊急事態宣言に伴い、東京都の企業には、従業員のオフィスへの出勤を週3回、社員の6割以上をテレワークにするよう要請されています。
そしてテレワークが可能な業種に携わっている人は急速に増加。2021年1月現在、東京都にある従業員300人以上規模の企業においては76.5%がテレワークを導入しています。
急速に広がった影響もあり、悩みながら勤務する人も
急速に広がったテレワークですが、あなたは問題なくテレワークできていますか?テレワークでもオフィスと変わらない生産性を上げることができ、何も問題を感じないという人は意外と少ないのではないでしょうか?
テレワークに不便を感じたり、オフィスとは同じように業務が進まない、テレワークのスタイルをもっと工夫したいけれど難しい、と悩みつつ、色々と試行錯誤して勤務しているケースも多いようです。
テレワークで重要な「環境」「自己管理」「コミュニケーション」
テレワークで感じる3大問題点といえば、「環境」「自己管理」「コミュニケーション」です。この3つが重要だからこそ、ここで悩むケースが多いのです。つまりこの3つを工夫することにより快適なテレワークとなり、生産性が上げることもできるのです。
では、それぞれ工夫できる点をご紹介していきます。
「環境」を工夫する
自宅でテレワークする際に特に悩ましいのが、仕事に集中しにくい要因があることと、仕事とプライベート、ONとOFFの切り替えが難しいことではないでしょうか?
自宅での勤務となると、他の家族の生活音が気になったり、仕事に関係しない物があることによって、どうしてもオフィスよりも集中しにくい環境となります。
そして、いつでも、どこでも仕事ができることがテレワークのメリットである反面、なかなか自分自身に仕事モードのスイッチを入れにくくなったり、勤務時間が長くなってしまうなどのデメリットも発生しやすくなります。
仕事をする上で、業務に集中できる環境、そしてONとOFFの切り替えがしっかりできる環境に工夫することは、テレワークする上でとても重要です。以下は工夫できるポイントです。
- 自宅の中で仕事する場所としない場所の区切りをつける
- 1日中パソコンをONにしない 勤務時間が終了したらOFFのにする
- ちょっとした休憩時に身体を動かす
- リビングのテーブルやチェアではなく、仕事用のデスクやチェアを使う
- スタンディングデスクを使ってみる
- 仕事に関係がないものをデスク周りに置かない、移動できない場合は布で覆い隠す
- 耳栓、またはノイズキャンセリング機能付きのヘッドフォンやイヤホンを使用して外音を聞こえにくくする
- 家族がいる場合は業務スケジュールを伝え、声をかけない等の協力を依頼する
- 二酸化炭素濃度が高まると集中力低下につながるので、部屋は定期的に換気する
「自己管理」を工夫する
オフィスとは異なり一人で勤務するテレワーク。誰もいないので気楽である一方、自分を律し、自分で自分を管理・マネジメントする、という意識を保つ必要があります。
オフィス同等の生産性を上げるためには、ただひたすら業務をこなしていくのではなく、自分を上手に、工夫して管理することができれば、テレワークでもスムーズかつ効率的に業務を進めることができます。自己管理がしやすくなる工夫を挙げてみました。
- 1日のスケジュール表を作る
- タスク管理ツールを使い、明確なタスク管理をする
- 特に集中したい時にはポモドーロ法などのタイマーを活用する
「コミュニケーション」を工夫する
様々な機関や企業が実施するテレワークに関するアンケートで心配な点として必ず上位に上がってくるのは、コミュニケーションについてです。
その場に同僚や上司がいない、直接話すことができないことで不安や孤独に感じる人が多かったり、業務がスムーズに進まない、相手の意図が分かりにくいといったことが生産性の低下を生み出す要因にもなります。
指示を出したり人事評価をする管理職にとっても、社内コミュニケーションが減ってしまったりうまくいかなくなることはできるだけ防ぎたいものです。
企業内はもとよりオンラインでも取引先ともできるだけコミュニケーションを深めるためには工夫できる点はあります。
- チャットツールを利用する
- チャットでのリアクションは、できるだけ早めに返す
- オンライン会議ではビデオオンにして、お互いの表情が見える状態にする
- 短時間でいいので1日1回は業務状況を報告し合う
- コミュニケーションではポジティブな言葉を使う
- オンライン会議では、大きくリアクションを見せる
- 重要なことはできるかぎり電話ではなく、チャットやメールで文字に残るツールを使う
「区切り」と「共有」を意識して、テレワークを工夫する
このように、環境、自己管理、そしてコミュニケーションを工夫すれば、テレワークが成功しやすくなります。
それぞれを改善、工夫したいと思ったときにキーになるのは「区切り」、そして「共有」です。この2つを意識して改善点や工夫点を見出していくと、よりスムーズで生産性の高いテレワークに近づいていくことができます。
緊急事態宣言が解除されてもテレワークが定着化していく企業も増えていくであろう近い将来。区切りと共有をしながら快適なテレワークを目指していきましょう。