業務効率化でビジネスを成功させる3つのポイント

少子高齢化社会を迎えた日本では、人手不足の問題を補うため、ビジネスの現場において生産性の向上が最大の課題となっています。ビジネス用語としても定着している「業務効率化」について見直す企業も多く、社内でも身近に感じる機会が増え、業務効率化の推進について、職場でも一度は議題に挙がったことがあるのではないでしょうか。

しかし、いざ取り組んでも、簡単に効果がでるものではありません。成果を得るまでに多大な時間と労力を要してしまうこともあり得るのです。

業務効率化は、その手順や具体的な実践方法について、正しい手順を踏まないと、逆に業務効率が落ちる可能性もあります。この記事では、業務効率化のポイントや「ECRS(イクルス)の原則」などをご紹介します。

業務効率化と生産性向上の違いとは

「業務効率化」と「生産性向上」は、よく似た意味で用いられています。

「業務効率化」は、「ムリ」「ムダ」「ムラ」を排除し、業務に要する時間的・経済的コストを抑えることで、「生産性向上」は、より少ないリソースで、これまで以上のパフォーマンスを得ることで。「生産性向上」のための1つの施策として位置づけられるのが、「業務効率化」なのです。

業務効率化を始める前にすること3つ

マニュアルの作成や新しいITツールを導入する必要があり、簡単にできるものではありません。しかし、業務の効率化が適切に行われ、定着すれば、取り組みの際にかかった時間や労力のコストを十分に取り戻せるほどの効果が期待されます。そのためには、業務効率化の効果がきちんと出るようにするために、やるべきことが3つあります。

1. 現状を把握して業務の可視化

まずスタートラインになるのが、現状の把握と業務の可視化(見える化)です。全体像を正しく把握し、業務の棚卸しを行い、「何をどのように」合理化・効率化させれば良いかを考えてみよう。例えば、「作業に要する時間、「発生する頻度」「作業工程」や「使用しているツール」などを、詳細に洗い出すことで、業務効率化に向けて正しい改善プロセスを描くことが出来るようになります。可視化が甘いと、導入に失敗する可能性が高まります。

2. どの業務を効率化するのか

現状の把握と業務の可視化が終わったら、次はどの業務を効率化させるのか、何がボトルネックになっているかを特定しましょう。ポイントは、定型化が図りやすい、発生頻度が多い、マニュアル化しやすいといった業務(効果が見えやすい業務)を優先することです。コアではない業務は、できる限りアウトソーシングすることも効率化に繋がります。

3. どのような方法で効率化を図るのか

効率化の方法として、1つの手法であるECRS(イクルス)という業務効率化のプロセスがあります。

ECRS(イクルス)の原則とは、業務プロセスを4つのステップを踏みながら、業務効率化を実現していくフレームワークです。製造業において生産性向上を行うために開発されたメソッドですが、デスクワークや営業、小売業、サービス業等、あらゆるビジネスに応用することが可能です。

ECRSでは、「E(Eliminate):排除、C(Combine):結合、R(Rearrange):再配置、S (Simplify):単純化」の4つのステップに基づき、それぞれの改善箇所を洗い出しながら業務改善を進めていきます。

以下で、詳しく解説していきます。

ビジネスを最適化する業務改善メソッド「ECRS(イクルス)の原則」とは

上記でご紹介した「ECRS(イクルス)の原則」とはどのような方法なのでしょうか。詳しくご説明します。ECRSのメソッドは、以下でご紹介するE→C→R→Sの順で、業務の効率化を検討することが重要です。このサイクルを回していくことで大きな改善効果が期待できます。

E(Eliminate):排除

生産性を高め、売り上げを拡大させようとしている時には、作業を増やしてしまう事が多くあります。しかし、まずしなければならないことは、ひとつひとつの業務の目的を再確認し、不要な作業を排除することです。特に長年、当たり前のように行っている業務は、排除の対象となり、定型化されている業務であることが多いです。

C(Combine):結合

複数の細分化された業務を、一つの業務としてしまうことで、効率を改善することが可能となることがあります。他人や他部署の担っている役割や業務を共有して、社内の縦割構造に改革のメスを入れることで、現場スタッフからもアイデアが生まれることもあります。

R(Rearrange):再配置

ある業務をイ、ロ、ハの順に行っている場合に、ロ、イ、ハにすることにより、作業効率の改善ができないかを再考します。具体的には、工程順や作業順を入れ替え、全体を見て自部門あるいは他部門に業務を移管したらどうかなどを検討します。日々の改善を意識し、作業手順の入れ替えなどについて考えるのも、再配置のひとつです。業務全体でこの再配置を行う場合に大切なのは、「達成したい目標」と「業務の果たすべき目的」となります。

S (Simplify):単純化

行き過ぎた丁寧さを目指してしまっている業務や、体裁にこだわりを求めすぎてる業務を見直します。社内向けの業務であれば、単純化しても経営に支障をきたすことなく、同等の成果を出せるものがあるはずです。従来通り紙で業務を行っているものなどは、ITツールや機械などを最大限活用し、業務の効率化を図ります。

RPAやクラウドのサービスは、業務効率化に力を発揮するものが多数あります。最も重要なことは改善インパクトが大きいところに対して自動化を行うという点です。上手に使わなければ、ツールを使った分だけ業務コスト増になってしまうこともあるので、十分に検討することが必要です。

業務効率化を成功させるポイント3つ

業務効率化を成功させるうえで、大事なポイントを3つご紹介します。

1. 業務のマニュアル・フローチャートを作成する

「何から手を付けていいか分からない」という場合は、先ほども説明しましたが、まずは業務の洗い出し、マニュアル化、フローチャート化といった資料の作成から取り掛かりましょう。

こうした現状の把握と業務の可視化(見える化)は効率化において基本であり、どんな局面でも大きな役割を果たします。業務効率化は1回やれば終わりというものではなく、日々工夫と失敗を繰り返してゴールを目指すものですから、改善の土台としてもこうした資料作りは必須なのです。

2. 業務の優先順位を決定する

効率の良い作業を行う場合に「迷い」は効率化の天敵です。1日の業務をスタートする前に、何をどういう順番で処理するべきか、その優先順位を決定しておけば迷いなく進められます。
単に締め切りが遅い業務を後回しにするのではなく、どの程度の時間を要する作業か、万が一その業務が時間内に終わらなかった場合、どのような影響が出るかなどを総合的に判断して優先順位を定めないと、予期せぬアクシデントが起こり、逆に業務効率を下げてしまうことも覚えておきましょう。人の手で行なっている業務の中で、自動化やIT化ができるものについては積極的に取り入れましょう。

3. 適切にデータベースを活用する

データベースの作成と活用も業務効率化には重要です。複数の社員が活用できるような汎用的な情報(例えば顧客名簿など)はぜひデータベース化し、みんなが閲覧できる状態にしておきましょう。
ある社員が知っている情報を、別の誰かが知らないために検索するなどのムダな時間が生じるようなケースも往々にしてあるからです。

また、社員が異動や転職した場合にも、こうしたデータベースが用意してあれば、後任への引き継ぎがスムーズになるという利点もあります。ただし、データベースの運用には、重要な情報が外部に流出してしまったりすることを防ぐために、閲覧者の制限や記入の際の表記など、いくつかのルールを制定する必要があります。

会社が抱えている問題をしっかりと把握・分析して業務効率化を目指しましょう

業務効率化は、すぐに売上に直結しなとこともあり、どうしても後回しになってしまうことがあります。しかし、ロスが多く業務のコストが肥大化してくると、経営を圧迫し、ビジネスに大きな影響を与えることにもなりかねません。

業務効率化のメリットとして、業務時間・経費の削減と従業員のモチベーション向上、新規ビジネスへの注力などがあり、いずれも企業が厳しい市場競争に打ち勝っていく上で不可欠になってくるものです。

業務効率化を図ることで、長期的には生産性が上がりやすいスリムな経営体質になり、収益性も上がるようになります。この機会に業務効率を見直してみてはいかがでしょうか。

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