チームワークによって実現される業務効率化とは?

業務の効率化に対する取り組みに熱心な企業は少なくありません。業務の効率化というと、作業の効率化をイメージしやすいですが、企業の生産性を高めたいなら、チームワークの向上についても考えたほうが良い場合もあります。

今回は社内におけるチームワークについて明らかにし、企業においてどのようなメリットや業務効率を生み出すのか見ていきましょう。

チームがグループとは違う理由

まずはじめに、チームとグループの違いを見ていきましょう。どちらも複数のメンバーによって構成される集団のことを指します。グループという集まりを成り立たせているのは、メンバーの協調関係です。チームと同じと思われるかもしれませんが、グループは協調すること自体が目的となっていて、他に目指すべき目標がなくても成立します。また、グループにはメンバーを率いるリーダーが存在しなくても集団として機能します。

一方のチームにとって、協調は目的ではなく手段に過ぎません。一つの集団として組織されたチームには、目指すべき目標が明確に存在し、そのゴールに向かって力を出し合い、支え合いながら進んでいきます。その舵取り役としてチームにはリーダーが必要なのです。つまり、チームは、リーダーとメンバーによって構成される集団のことを指すのです。

チームは、全力を出し切るのが当然とされ、さらに相互作用が生み出す付加的な効果が重視されます。メンバーで共有している目標に意識を向け、全員で一貫した活動を行うことにより、メンバーの人数以上の力が発揮されます。また、チームの場合、問題解決へのアプローチの幅を広げるため、できるだけ持ち味が異なるメンバーを集めると良いとされます。

チームワークが発揮される要素とは?

次に、チームワークが生まれ、仕事を効率よく進めるために必要とされる要素を見ていきましょう。チームをうまく機能させるためには「チームの目標の設定」「仕事の役割の分担」「メンバー内の情報共有」「メンバーの自律性」「メンバーの向上心」という5つの要素が重要となります。社内で新しいチームを組織する際には、この5つの要素の重要性をメンバーに理解してもらうことで、チームワークが生まれやすくなります。具体的に見ていきましょう。

チームの目標の設定

チームでは、設定されたチームの目標に向けて、手を取り合って業務にあたる必要があります。チーム全員が同じ認識の下で効果的な活動を行うためにも、目標は明確に設定されなければなりません。

仕事の役割の分担

チームワークの相乗効果は、設定目標を達成するために必要となる役割を洗い出し、担当者を決め、各メンバーが割り当てられた役割を正確に把握しなければ発揮されません。この作業によって、自分の業務範囲が明確化され、どのような発言や行動が期待されるかが理解できるようになります。メンバー同士が足りない点を支え合うことで、チームの能力は総合的に高まっていくのです。

メンバー内の情報共有

チームでは情報を共有することが大切です。メンバーが自分の担当する業務にとって最善と判断した行動が、チーム全体に悪影響を及ぼしてしまうこともあり得ます。その時のために、ホウ・レン・ソウを蜜に行っておくと、メンバーが今どのような状況にあり、どのような問題を抱えているのかを把握できるようになります。それにより互いの理解と信頼感も増し、チームの目標達成に向けて、より効率的に業務を進めて行くことができます。

メンバーの自律性

チームワークでは、各メンバーの個性や価値観が良い方向に働くことがあります。チームの調和を乱さず、自分らしさを十分に発揮して積極的に業務にあたることが、メンバーには期待されます。任された役割を担いながら、メンバー同士で協力することや、チームが解決すべき課題を発見するなど、与えられた役割だけに縛られない、個人の活躍も必要となります。

メンバーの向上心

チームワークは、各自の向上心と、設定された目標に向かっていく気持ちがなければなりません。プロジェクトの見込みが大きく改善される提案が出されたときに、誰が見ても良い案だったとしても、向上心のない消極的なメンバーは、その提案に賛成しないかもしれません。各メンバーが向上心を持ち、設定された目標に向かって業務に取り組むことで、実行力が高まり、チームにしか出せない、大きな成果を生み出すことにつながります。

チームワークによって期待される効果とは

では、個人の集まりと、チームワークが発揮された時のパフォーマンスにはどのような差が生まれるのでしょうか。多くのメリットが期待されますが、その一部を紹介します。

十二分に引き出されるパフォーマンス

個人で業務にあたると、苦手なことも一人でこなさなくてはならず、そこに労力と時間を取られてしまい、能力を十分に活かすことができなくなることがあります。正しくチームとして機能している組織では、互いの苦手分野をメンバー同士が理解し、補完し合うことができます。それによってメンバーは能力を最大限に発揮することが可能になります。

チームのモチベーションを向上させる

個人で仕事にあたると、上司の評価だけが自分の評価となりますが、チームで働く場合に、自分の持っているスキルが必要とされることにより、チームに必要とされている、という自信が持てるようになります。また、自分の仕事が直接的にメンバーの仕事に影響することで、自分の業務の必要性を認識することができ、更なる成果に対する努力に励むきっかけになることもあります。

問題解決へのアプローチの多様化

個人で業務を行う際に問題に直面すると対応力が弱く、解決方法に辿り着いたとしても、知識やスキルがなく、自分の力では解決することができないことがあります。チームであれば、各メンバーが持ち合わせるアプローチ方法を試すことができ、新たな解決方法を思いついた際にも、実行できる可能性が高まり、プロジェクトが長期間停滞してしまうリスクを軽減できます。

チームワークが発揮されれば業務効率化につながる

以上見てきましたようにチームワークが発揮されることで、組織にもたらされるメリットは数多くあります。チームワークが発揮されると、個人が10人集まって100の力が出せていたものが、120の力になることもあります。また、アイディアの多様性から、企業活動を加速させて、飛躍のチャンスを生み出すイノベーションが起こることもありえます。

そして、チームワークが高まると、企業の組織力が向上し、業務の効率化をもたらします。社内でチームワークを高めるためには、メンバーそれぞれの特性を理解した上で、サポート体制を整えることが重要です。また、個人単位で考えるだけでなく、チーム単位で組織を捉えることで、組織全体として業務を効率化できる可能性があります。チームに所属している方や、チームを率いる立場にいる方は、これを参考にチームワークを図り、業務の効率化を図ってみてはいかがでしょうか。

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