ヘルプデスクフローチャートで業務の流れを可視化しよう

コロナ禍のリモートワーク推進や企業のIT化の影響もあり、顧客や社員からのシステムや技術に関する問い合わせやトラブルへの対応に追われているヘルプデスク業務は、多忙を極めています。

ヘルプデスクは、顧客にとっては企業との接点であり顔と言え、社内にとっては業務を効率化したり円滑に進めたりするためのライフラインのような存在になりつつあります。そんなヘルプデスクの顧客対応や社内対応を滞りなく進めるためには、仕組み作りが必要不可欠です。

ヘルプデスク業務は、対応する人によって経験値の知識量の差が出やすいため、業務処理のスピードや品質が一定に担保されにくい職種です。中でも、新人がすぐに業務を行えるためのマニュアル作成は必須になります。

そのためには、業務の整理やチームで問題を迅速に解決するのに役立つため、フローチャートの作成がおすすめです。

この記事では、フローチャートの説明やヘルプデスクのフローチャートの書き方のポイントなどを徹底解説します。

フローチャートって何?

シンプルな矢印と箱でプロセスを図示するこのような表をご覧になったことはありませんか?フローチャートは、さまざまなサービスや製品のプロジェクトに活用できるため、幅広いビジネスシーンで利用されています。

業務プロセスの可視化に便利なフローチャートをへルプデスク部署内で共有することで、同じ目線でタスクに向き合い、効率的に問題を解決できます。フローチャートの効果を最大化するためには、書式やデザインをできるだけシンプルにして、ベテランも新人も関係なく誰もが見ただけで理解できる実効性の高いものに仕上げることが重要です。

ヘルプデスクフローチャートの書き方の6つのポイント

フローチャートの役割は、チームの組織階層、処理手順、ワークフローといった「流れ」を明確に示すことです。それを視覚化するものなので、シンプルであることが求められます。フローチャートの書き方の6つのポイントをご紹介します。

  1. 常に左から右へ上から下へ流れるように要素を配置する
  2. 逆行するときは矢印をつけ、図の下部を通して線が重ならないようにする
  3. 図記号と図記号の間は一定の間隔をあける
  4. 各ステップに適した図記号を使う
  5. 1ページ内におさめる
  6. ​​図を見て仕組みが理解しやすくなる内容にすること

フローチャートの種類とは?

フローチャートには、主に5つの種類があります。ヘルプデスク部署内で、幅広い業務がどの種類のフローチャートを利用すれば、業務を可視化できるか検討しながら作成することがおすすめです。

  1. 文書フローチャート:様々な事業部門を巻き込んだ、文書確認のフローを管理
  2. データフローチャート:システム内でデータが送信される経路を管理
  3. スイムレーンチャート:チーム間の業務プロセスで誰が何をするのかを表す
  4. ワークフローチャート:課題、文書作成、情報の流れなどを含んだオフィス業務を文書化
  5. イベント駆動プロセス連鎖(EPC)フローチャート:業務プロセスの概要を文書化

フローチャートを選定する際は、ヘルプデスクの業務や作業の種類だけでなく、「誰が・何を・どのように管理するのか」といった使い方もイメージして選びましょう。

また、ひとつのフローチャートがすべての状況に対応するというわけではありません。状況に応じて最適なフローチャートを複数選ぶ必要があるということを理解しておくことが大切です。

まずは、業務内容の整理と業務フローの理解をしてみましょう

フローチャートは、マニュアルとして非常に理解しやすいものです。フローチャートを作成するためには、まず、現在の業務内容をこと細かに整理し、業務フロー(仕事の内容や手順を図で表したもの)に落とし込んでいきます。できるだけ詳細に業務内容の全体像を集めてカテゴリー別などに分類しておくといいでしょう。

そのように整理した業務内容を、最初は大枠から始め徐々に小さくフローチャートに落とし込んでいき、最終的には誰もがパッと見てわかるようなフローチャートにしていきます。

ヘルプデスク業務は、即時に対応することが多いため、見やすさも業務を効率化させる上で重要です。概略や目次などの大きな見出し、詳細や説明などの小見出しをつけるなど、見る人の視点に立って作成しましょう。

フローチャートで、どこに問題があるか特定しその問題を解決しよう

属人化が問題になりやすいヘルプデスク業務は、部署内の意見やアイデアをまとめてひとつのビジネスゴールに向かわせるためには、すべての作業が共通の目標に向かっているか可視化することが重要です。

フローチャートは経緯の始まりから終わりまでを詳細に記述するため、作業の重複、相違、矛盾などを発見しやすくします。さらに、計画を可視化することで、当初の予定と作業実績を比較できます。

肝心なのは「どこに問題があるか特定できるとその問題を解決できる」という点です。フローチャートによる明確な視点があれば、チームが一体となってプロジェクトに取り組めます。

これはチームリーダーとメンバーの双方にとって有益な状況です。ヘルプデスク業務は、管理者が各担当者がどのような問い合わせに対応しているのかを常に把握することが大切なため、なにをするべきかを明文化して、チーム全体のビジョンを揃えることが大切です。そのためには、わかりやすいフローチャートを作成することが重要なのです。

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