ビジネスチャットを利用する際の重要な運用ルールとは?

働き方改革やコロナ禍での在宅勤務の増加に伴い、多くの企業では働き方の多様性・柔軟性を高める取り組みが行われています。特に、オフィスから離れた場所で仕事をする「リモートワーク」に注目が集まっています。

リモートワークを導入した主なメリットは「時間や場所を問わずに仕事ができる」「社員の生産性が向上する」「コスト削減ができる」「勤務地を問わず多様な人材確保が見込める」などがあります。社員の業務はもちろん、採用活動や役員会議といったあらゆる仕事の効率化を実現できのです。

リモートワークの導入が活発化している中、ますます注目を浴びているのがビジネスチャットです。ビジネスチャットは、コミュニケーションツールのひとつであり、SNSのように気軽な文字でのやり取りや、複数人で会話をしているかのように進めていくことが出来るため多くの人にとって使いやすいツールであるという特徴があります。タスク管理やビデオ会議の機能があるものもあり、多くの企業がビジネスコミュニケーションツールとして導入し始めています。

今回は、ビジネスチャットツールの基本的な5つの機能と利用するうえでの5つの運用ルール、今おすすめのビジネスチャットツール5選をご紹介していきます。

ビジネスチャットの基本的な5つの機能とは?

多くの会社のビジネスチャットが備えている基本的機能を5つご紹介します。導入する際には、この基本機能に加えて職種や利用する年齢層などを考慮しましょう。

1)チャット機能
ビジネスチャットのベースとなるチャット機能は、従来のビジネスメールとは異なり、宛名・署名・挨拶などが省略され、個人チャットツールの「LINE」と同じで、会話をしているようにとても気軽にコミュニケーションが取れます。
ツールによっては、「LINE」と同じように既読機能まであります。

2)グループチャット機能
ビジネスの通信は、1対1よりも1対多数やグループ間(部署・プロジェクトなど)の通信が多くあります。ビジネスチャットには、グループを作成して一斉にグループ間で連絡が取れる機能があります。 共有する情報やデータもすぐに共有でき便利です。

3)通話・ビデオ通話機能
ビジネスチャットはテキストのメッセージだけではなく、通話やビデオ通話の機能も搭載されています。 インターネット通信を利用したサービスなので、通信の際に通話料もかからず、インターネットがつながる環境であれば、どこでも通話やビデオ通話ができるため、簡易なビデオ会議を開催することも可能です。 

4)情報共有・タスク機能
ビジネスチャットには、情報共有機能やタスク管理の機能が搭載されています。 業務でよく使うワード・エクセル・パワーポイント・画像・動画などの資料を、メンバー間で手軽に情報共有できます。 タスク機能は、個人のToDoリストのようにいつまでに何をすればよいのかをチームで管理できます。また、よく利用する情報や常に目立つように残しておきたい情報をタスク機能を使って残しておくことで、常に情報を参照できるようなり、業務効率化につながります。

5)他のサービスとの連携
多くのビジネスチャットツールは、他のクラウドサービスなどとの連携機能が搭載されています。例えば、ZOOMなどのWeb会議ツールと連携させてコミュニケーションと会議を一体化させたり、Googleカレンダーなどのスケジュール管理アプリと連携させたりできます。他のアプリと連携可能なツールだと、導入後もスムーズに移行できるでしょう。


ビジネスチャットを利用する際の5つの運用ルール

ビジネスチャットを利用する際には、トラブル回避のためにも運用ルールを社内で決めてから使い始めましょう。ここでは、基本的なルール5つをご紹介します。

1. メール<チャットでのやりとりを最優先にしましょう

一番重要なのが、ツールを通したチャットでのやりとりを最優先にすることです。 メールの連絡は、瞬時にチーム全体への情報共有ができないというデメリットがありますが、ビジネスチャットであれば同時に複数人での情報共有が可能なため、スピーディーなコミュニケーションができます。 そのため、社内の連絡手段がメールとビジネスチャットであれば、より効率的なやりとりをするためにもチャットを最優先にするように決めましょう。

2. チャットの内容に禁止事項を設けましょう

チャット内容に禁止事項を設けることはトラブル回避のためにも重要です。 例えばチャットは、メールよりも短文でのやりとりが多いので「了解です」などの返信だけのメッセージが多く投稿される場合が多くなりがちです。発信者のメッセージに多くの内容のない返信が重なると、最初に投稿したメッセージが埋もれるためスムーズな内容確認ができません。 このような事態を防ぐためにも、短すぎる返信メッセージの投稿は禁止にして、発信者のメッセージに「スタンプ」や「いいね!」でリアクションをするように心がけましょう。

3. メッセージの送受信の時間を決めましょう

ビジネスチャットは、時間や場所を問わずメッセージが送れるのが良いところではありますが、ルールを決めないと業務時間外でも対応にあたるケースもでできてしまうでしょう。そこで、メッセージの送受信の時間帯を制限すれば、業務時間外の対応による負担を減らせます。 ただし、どうしても緊急の連絡が必要な場合は、業務時間外でも連絡し合えるように緊急用のグループやチャンネルを作成しておきましょう。

4. チャットの管理者を決めておきましょう

チャットの管理者を決めずに、メンバー各々がチャンネル・グループを開設してしまうと、トークルームの乱立や統制の難しさから情報漏洩のリスクを発生させてしまうなどのトラブルの原因となります。 そのため、ビジネスチャットの運用の際にはまず管理者を決めておき、チャット上での統制をとって社員を混乱させないことが不可欠となります。また、管理者がいることで、勝手にグループトークに関係のない人を入れてしまうなどの問題にも対応出来ます。

5. ユーザー名の表示を規則化しましょう

ビジネスチャットは社内の他チームや取引先とも使うため、ユーザー名をプライベートの個人用SNSのように英語表記やニックネームなど、自分好みに設定するのは誰であるかがわかりづらくなるのでやめましょう。業務用のツールなので他チームとのチャットを円滑に行うためにも、ユーザー名は実名にしたり、プロフィールに顔写真を設定したりするなど、ユーザー名の表示に規則を設けましょう。メッセージの誤送信などのトラブルを回避できるようになります。

国内で導入が進むおすすめビジネスチャットツール5選

ここからはおすすめのビジネスチャットツールを5つご紹介していきます。

1. 既読機能なしが人気!国産ビジネスチャットNo. 1「Chatwork」

Chatwork株式会社が提供する「Chatwork」は、国産ならではの直感的に使えるデザインで、チャットに慣れない方・初めて使う方もスムーズに操作が可能です。ビジネスコミュニケーションをより円滑にする機能として、チャットやタスク管理、ファイル管理などがあります。タスク管理機能は「担当者」「期限」を設定してタスクを登録できるため、対応漏れを防ぐことができます。

送受信できるファイルの容量が無制限になり、作り込んだ資料や大きなデータの共有が簡単にできます。無料のビデオ通話で、遠方のクライアントや離れた拠点の社員とコニュニケーションが図れるため今の働き方(リモートワークなど)にも柔軟に対応出来ます。顔を合わせる必要のない場合はグループチャットがおすすめで、メッセージを送れば全員で議論ができ、メールのときのようなCcやBcc漏れも防ぐことが可能です。

返信のストレスに悩まされる既読機能がないのが意外と人気です。既読機能は、既読のお伺いをする必要がないため楽な反面、「相手のメッセージに何か反応しなければならない」という圧力がややあり、無駄なスタンプの打ち合いなどが発生してしまうデメリットもあるのです。

ChatworkのIDを知っている人なら、社内外を問わずにすぐにやり取りが出来るため、営業ツールとしても利用しやすいと評判です。27万社以上の企業に導入されています。

Chatworkサービスサイト : https://go.chatwork.com/ja/

2. PCが苦手でもLINEが使えれば使いこなせる「LINE WORKS」

ワークスモバイルジャパン株式会社が提供している「LINE WORKS」は、なじみのある個人向けチャットコミュニケーションアプリ「LINE」と同じ使い勝手のため、ユーザーの教育も必要なく、導入したその日から 誰でもすぐに使えます。
トークやメール、アドレス帳、ホーム(掲示板)での社内通知、メンバーの予定が把握できるカレンダー、ファイルを閲覧できるDriveなど業務の効率化に必要な機能が満載です。セキュリティは、ユーザーの利用履歴をモニタリングできるためリスクを事前に察知し、トラブルが発生したあとの追跡も迅速に行えます。

既読表示機能があるので、緊急時の対応や業務外時間のやり取りに大活躍です。

2019年8月に発表された「ソフトウェアビジネス新市場2019年版」では、2年連続で有料ビジネスチャット国内シェアNo.1を獲得しました。小売・理美容・物流・建設・教育・医療などといったあらゆる業種に導入されており、特にややカジュアルな企業に人気があります。

LINE WORKSサービスサイト : https://line.worksmobile.com/jp/

3. 建設業界で圧倒的支持!純国産ツールで現場の働き方改革を支援「direct」

株式会社L is B の提供する「direct」は、チャット機能はもちろん、タスク管理機能、ノート機能、ボイスメッセージ機能、位置情報をスタンプ送信機能など、ビジネスで必要な機能を標準搭載しています。
個人向けチャットアプリ「LINE」とほぼ使い勝手が同じため、多くの人がすぐに使えます。ビジネス用スタンプも豊富で、幅広い年齢層に人気です。

トークは、1対1のペアトークだけでなく、複数名で参加できるグループトークが作成できます。途中参加者には過去メッセージの公開・非公開を設定できるので、引き継ぎの際の情報やノウハウの共有もスムーズです。また、既読・未読を個人別に確認できるため、言った・言わないなどの情報の伝達ミスがなくなります。

社外メンバーと安全につながるゲストモードが人気です。「店舗とお客さま」「建設会社と協力会社」のように社外のメンバーと安全にビデオ通話が行えます。ゲストメンバーに他のゲストの存在を見せないことで、必要のある相手とだけつながれるので、安心してやりとりができます。


2021年上半期、ITトレンドでユーザーから最もお問い合わせが多かった製品を発表する「ITトレンド上半期ランキング」第1位に輝きました。2022年2月時点で、約3000社が導入しています。

directサービスサイト :  https://direct4b.com/ja/

4.ネットワーク分離に対応可能! 行政も導入した高セキュリティ「ChatLuck」

株式会社ネオジャパンのビジネスチャット「ChatLuck」はアクセス制限やネットワークポリシーの設定、端末認証、セキュアカメラを搭載しています。業務の効率化・生産性の向上に加え、在宅勤務・テレワークなど多様で柔軟な働き方の実現もサポートします。社内外すべてのユーザーを自社管理出来、部外者は環境にアクセスすることが出来ないので安心です。

ネットワーク分離に対応しているので、自治体や金融機関など、インターネットとのネットワーク分離を採用している環境でも、安全性を担保した状態で、庁外・行外間のチャット基盤を構築でき、チャットを介したマルウェアの侵入や、ファイルの外部漏えいを防止することが可能です。グループウェア「desknet’s NEO(デスクネッツ ネオ)」を提供するネオジャパンの開発ノウハウを生かし、重層的な高安全性を実現しているところが、セキュリティ重視の行政などに人気となっています。

様々なタスクや処理を自動化する「ボットユーザー」機能を搭載していて、ボットユーザーを操作するボットAPIを介して、様々なボットを開発・利用することも可能です。


2021年上半期、ITトレンドでユーザーから最もお問い合わせが多かった製品を発表する「ITトレンド上半期ランキング」第7位になり、注目を浴びています。

ChatLuckサービスサイト : https://www.chatluck.com/

5.  仕事を完遂させるオールインワン・コラボレーションツール「Tocaro」 

伊藤忠テクノソリューションズが提供する「Tocaro」は、組織で働くビジネスマンがより効率的に働くことをサポートすることを目的として開発された、仕事のプロセスを可視化し、生産性を大幅に向上できるビジネスチャットツールです。リアルタイムチャットやプロジェクト管理機能を使って、社内のコミュニケーションを活性化します。仕事に必要なあらゆる情報を簡単かつ安全に共有するための様々な機能があり、『グループチャット』『ファイル共有』『タスク管理機能』『ビデオ通話』『通話』『Box連携』『柔軟なセキュリティ機能』を装備しています。

業務の依頼や仕様変更など重要な連絡を見える化(情報共有とタスク管理をまとめて送るなど)して、業務の抜け漏れや遅れを防ぐことが可能です。

金融企業レベルのセキュリティが、大企業の利用率が多い理由の1つです。IPアドレス制限・モバイル端末制限・機能制限・ユーザー権限など、多くのセキュリティ機能を組み合わせることで、あらゆるセキュリティ問題・社内ルールの壁を乗り越えて、利便性を損なわずに安全なコミュニケーション環境を構築できます。

分散している問い合わせ窓口をサービスデスクだけにまとめて、グループ企業や部署をまたいだコミュニケーションをシンプルにし、社内の問題がスムーズに解決することが可能になりました。「この問題はどこに問い合わせれば良いんだろう?」という無駄な時間をゼロにすることが出来ます。

安心安全で、使いやすさを重視する金融・通信・鉄道・航空・教育など、幅広い業界で利用されています。

Tocaroサービスサイト:https://tocaro.im/

ビジネス内容・社員の年齢層などを考慮して選びましょう

上記でご紹介したビジネスチャットツールは、業務の効率化や、生産性の向上を考えて設計されたものばかりです。素晴らしい機能満載ですが、会社もしくは部署の全員が揃って利用しなければ意味がありません。1人でも使わない人・使えない人がいるとその人はチャット上での議論には加われないし、メールなど別の手段で連絡を取らなければならくなります。

ビジネスチャット導入をご検討の方は、それぞれのビジネスチャットの特徴を把握し、会社の目的に合った機能を備えたツールを選んで、業務の効率化につなげていきましょう。

ワークプロセスマネジメントプラットフォーム
Tocaro(トカロ)

仕事のあらゆる行動を定量化し、成果につながるプロセスを見える化します。結果、意思決定の柔軟性を高め、チームの生産性を高めることが可能です。さっそくワークプロセスマネジメントプラットフォームのTocaroを使ってみましょう。