ビジネスシーンにおいて、情報収集が必要になる場面は多々あります。情報が豊富にある現代では、情報を集めること自体は苦労しませんが、情報が溢れているからこそ、効率を意識しなければ、時間や手間が際限なくかかってしまいます。
効率的な情報収集には、情報収集能力が必要です。今回は、情報収集能力を向上させる方法について見ていきましょう。
情報収集能力とは?
「情報収集能力に長けている人」というのはどのような人を指すのでしょうか。情報収集能力には、時間と質に関する以下の3つの要素があります。
短時間で情報を集められること
必要な情報が手に入っても、そこに至るまでに時間がかかってしまい、必要なときに必要な情報が手元にないようでは意味がありません。
特に情報の「鮮度」が求められる場面においては、スピードは重要です。また、情報収集は、基本的にそれ自体が目的であることはなく、何らかの目的の達成を補助するものであるはずです。
インプットである情報収集を短時間で終えることができれば、その後のアウトプットの作業に時間を割くことができ、結果的に仕事全体の効率化にもつながります。
正確な情報を集められること
早さだけでなく、集められる情報の質も重要です。正確性がそれにあたります。目にする数多くの情報の中から、どれが正確かを見極め、必要な情報を選び出す力が求められます。
幅広く情報を集められること
情報の質でもうひとつ忘れてはいけないのが、情報の幅広さです。情報の豊かさ、と言い換えることもできるでしょう。
さまざまな媒体を使って情報を集めたり、ときに人とのコミュニケーションから情報を得たりすることで、偏りのない豊かな情報や、独自の情報を得ることができます。
情報収集能力を向上させるコツ
では、正確で幅広い情報を短時間で収集するためには、どのような工夫が必要なのでしょうか。
情報収集源の特徴を理解する
まず、調べる内容から、どのような調べ方が合っているのかを考える必要があります。
例えば、インターネットは近年情報収集の主流となっています。他の方法と比べたとき、インターネットの最大の特徴は、検索機能があること。うまく検索することができれば、自身の必要な情報に早くたどり着ける可能性があります。
しかし、インターネット上には専門的なデータから個人運営のブログにいたるまで、様々な情報が溢れています。故に誤った情報も存在するため、注意が必要です。
一方、新聞や本、雑誌は、インターネットに比べれば、情報の正確性は高いように思えます。しかし、新聞や本にだって、発行元の新聞社の考えや著者の個人的な考えが反映されている可能性は大いにあります。新聞や本に欠かれている情報を盲目的に正しいと判断すべきではありません。
また、情報の新規性に劣る点や、必要な情報を得るまでに時間がかかるといったネックも存在します。
このように、各々の方法には必ず、メリットとデメリットが共存し、万能と呼べる方法はありません。メリットとデメリットの双方を理解したうえで、自身の情報収集に活かしましょう。
よりバラエティに富んだ情報を必要とする場合は、複数の媒体を利用することが望ましいでしょう。
情報収集が「手段」であることを見失わない
情報収集にやたら時間をかけてしまう人は、情報収集自体が目的と化してしまっているのではないでしょうか。先程も述べたように、情報収集はある目的を達成するための手段です。
目的を見失わないために、情報収集の後のアウトプットをイメージするようにしましょう。
例えば、会議の資料作成のために情報収集している場合は、後々資料にまとめやすいように整理しつつ情報を集める、といった具合です。自身のその時の目的に合った情報だけを集めるよう心がけましょう。
集めた大量の情報を自力で取捨選択することが難しいと感じるのならば、情報源や新規性から情報を絞り込む方法が有効です。
情報源は、そのまま情報の信頼度に直結します。一次情報に近ければ近いほど、情報としての価値が増します。
また、最近のトレンドをおさえる場合は特に、情報の鮮度が要になります。
制限を設けて取り組む
情報収集は手段にすぎない、と分かってはいても、調べれば調べるほど有用な情報が出てくる可能性が高いことも事実です。しかし、時間は有限で、どこまでも際限なくがむしゃらに情報収集し続けられるわけではありません。ある程度のところで見切りをつける必要があります。
そのため、情報収集に取り掛かる前に、調べ物の時間を決めておく、どこまで分かったら終わりにする、等の決まりを予め設けておいた方が良いです。
意識のスイッチをONにする
今回は、情報収集能力を向上させるコツについて紹介してきました。どれも決して複雑なことではないのですが、情報収集の際にわざわざ意識する機会は案外少ないのではないでしょうか。
無計画に情報収集を進めるのではなく、自分が何のために情報収集をしているのか、情報収集全体の工程のなかで自分が現在どの位置にいるのか、等を俯瞰する必要があります。
まずはこれまで意識できていなかったことを意識することから始めてみましょう!
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