新型コロナウイルス感染拡大防止の影響を受けて、働き方が大きく変化しました。毎日同じ時間に通勤して定時に社内一斉に仕事を始める…という働き方は当たり前ではなくなりつつあります。テレワークなどの働き方の変化によって、ITツールを導入する企業が増加しています。その中で特に利用されているのが、ビジネスチャットツールです。ビジネスチャットは、いつでも、どこからでもコミュニケーションを取ることができ、セキュリティ対策も万全で安心です。
利用者が増加しているビジネチャットですが、個人で手軽に利用しているチャットと何が違うのか、ビジネスチャットとはどんなものなのか、実はよく分からないまま使っている人も多いのではないのでしょうか?
今後もテレワーク推進に伴い、更にビジネスチャットは普及が進んでいくと言われています。
今回は、ビジネスチャットと個人向けSNSの違いやビジネスチャットでできること、ビジネスチャットのメリットやデメリットなどを徹底解説します。
ビジネスチャットとは?
ビジネスチャットとは、インターネット上でビジネスに必要なコミュニケーションを効率化・活性化できるツールのことを指します。
社内はもとより社外の人とのコミュニケーション手段としても使うことができます。テキストでのチャットとなり、SNSのような手軽さで円滑なコミュニケーションを取ることができます。
コミュニケーション機能以外にも、メンバー間でのデータ共有やタスク管理などの機能も搭載してい業務効率化につながります。
ビジネスチャットと個人向けSNSの違いとは?
ビジネスチャットと個人向けSNSの大きな違いは、「高セキュリティ機能の充実さ」と「搭載している機能」です。ビジネスチャットは、企業機密になるような情報や個人情報などを多数扱うので、情報漏えいのリスクを最小限に抑える機能が充実しています。例えば、「アクセス制限機能」や「通信内容の暗号化」、「ログ監視機能」などがあります。
2つ目は、搭載されている機能が違うことです。。ビジネスチャットは業務を効率よく進められるように、さまざまなビジネス向けの機能が搭載されています。「日報機能」や「タスク管理機能」「プロジェクト管理」など、エンゲージメント施策や業務効率化に役立つ機能を豊富に備えており、これはプライベートの利用を想定している個人向けSNSにない、ビジネスチャットならではの特徴です。
ビジネスチャットでできることとは?
ここからは、ビジネスチャットに搭載されている機能をご紹介します。
ビジネスチャットに標準的に搭載されている4つの機能
ビジネスチャットツールには、以下の機能が標準的に使うことができます。
- チャット機能
- グループ作成機能
- 音声通話・ビデオ通話機能
- ファイル共有機能
ツールによって使える機能
ビジネスチャットツールを運営するサービス会社は相当数に及びます。ツールによっては標準的機能に追加して、独自の機能を搭載しています。下記の内容をご参考ください。
- タスク管理機能
- アラート機能
- 他社ツールとの連携機能
- 日報機能
- 業種に応じたセキュリティ機能
- 既読と未読の判別機能
- ブックマーク機能
- カレンダー共有機能
- GPS機能
- 翻訳機能
ビジネスチャットの6つのメリット
便利な機能が搭載されているビジネスチャットを利用する6つのメリットをご紹介します。
⒈いつでもどこからでもアクセス可能で働き方を制限しない
多くのビジネスチャットは、パソコン、スマートフォン、タブレットなどどんな端末で使うことができます。また、WindowsやAndroid、iOSなど様々なOSにも対応しているため、いつでもどこからでもアクセス可能なため、働き方が制限されることがありません。リモートワークや出張先でも使えるので、多様化した働き方にマッチしているのです。
⒉メールより簡潔で気軽なコミュニケーションができる
メールでの連絡となると、件名や「お疲れ様です」「いつもお世話になっております。」など枕詞を入れてから本文に入る、という流れが必要になりますが、チャットならばすぐに本題に入ることができるので、気軽かつ簡潔にやり取りすることができます。使用感は、個人向けSNSのような絵文字やスタンプなどの機能も備えられているので、社員同士の気軽なコミュニケーションに活用できます。
⒊複数人と同時にコミュニケーションができる
ビジネスチャット上でグループを作成することができ、そのメンバーと同時にコミュニケーションを取ることができたり、全員に資料をチャット内で簡単に送れたりと情報の共有が気軽にできます。
メールの場合だと、メールを送信する度、宛先にチーム全員のアドレスをCCに入れる必要がありますが、この手間がなくなり、会話の流れもチーム全員で閲覧できるメリットがあります。
⒋リアルタイムでコミュニケーションができる
気軽さと簡潔さでリアルタイムでのコミュニケーションが可能になります。ちょっとしたことでもメンバーと情報を共有したい時にすぐに連絡ができたり、すぐにリアクションしたいときにも短いメッセージやスタンプで返信できます。
個人向けSNSのLINEなどと同様にポップアップ通知が届くため、情報の確認もスピーディーに出来ます。ツールによっては、既読機能がついているので。いつメッセージを見てもらえたのか確認することも可能です。
⒌時間削減ができ業務効率化に役立つ
チームメンバーとファイルやタスクを共有できるので、会議の前に必要書類を共有しておくことや、プロジェクトの進捗状況や報告を相手に尋ねることなく、すぐに画面で確認できます。
コミュニケーションをリアルタイムに取れて、タイムロスを削減することができ、業務効率化に役立ちます。
⒍高いセキュリティ環境下でコミュニケーションができる
ビジネスチャットは個人向けSNSと違って、ビジネスでの使用に特化したツールです。だからこそ、企業が最も気がかりなセキュリティ対策も高い効果を発揮します。
ビジネスチャット上での通信や情報はすべて暗号化され、アカウントの権限は企業が管理することができます。個人利用のSNSで起きてしまうような情報漏えいやデータ紛失、アカウントの乗っ取りなどは発生しません。
ビジネスチャットのデメリットと解決策
多機能でメリットが多いビジネスチャットですが、デメリットにはどんなものがあるのでしょうか?解決策と併せてご紹介します。
⒈情報を見逃すケースがある
チャットはリアルタイムで会話が流れていきます。会話した内容を後に確認したい時に辿りにくかったり、ツールによっては休日明けに未読分を確認する際に、チャットを開いたら一気に会話が流れてしまい、情報を見逃してしまうといったデメリットがあります。
解決策は、タスクの個別割り振り機能を活用して確認漏れを防止する、個人向けに発信する内容には個別にメンションをつけてメッセージを送る、より重要な内容の場合は個別でグループを作成して伝えるなどといった対策をとりましょう。
⒉対面でのコミュニケーションが減少する
チャットでのコミュニケーションに慣れている現代人にとって、ビジネスチャットは気軽かつ便利なため、社員やチームメンバーと会ってコミュニケーションを取る機会が減少してしまうでしょう。
また、チャットに慣れていないチームだったりプロジェクトの内容によっては、テキストだけではちょっとしたニュアンスが伝わりにくかったり、意図していない解釈をされてしまう可能性が発生するというデメリットがあります。
解決策は、コミュニケーション全てをチャットにするのではなく、チャットツール内の通話機能を活用して画面越しに対面で打ち合わせをする、あるいは月に1度は部署内で直接対面してコミュニケーションを取るなどルールを決めて運用することが大切です。
おすすめのビジネスチャットツール3選
ビジネスチャットのメリットデメリットをご説明しました。それを踏まえて、おすすめのビジネスチャットをご紹介します。
⒈LINEとつながる唯一のビジネスチャット「LINE WORKS」



ワークスモバイルジャパン株式会社が提供している「LINE WORKS」は、なじみのあるコミュニケーションアプリ「LINE」と同じ使い勝手のため、ユーザーの教育も必要なく、導入したその日から 誰でもすぐに使えるビジネスチャットツールです。 LINEと操作性が似ており、PCは苦手だが、LINEであれば使える層が多い企業であれば、ビジネスチャットの社員研修などを頻繁にしなくてもよくなります。
2019年8月に発表された「ソフトウェアビジネス新市場2019年版」では、2年連続で有料ビジネスチャット国内シェアNo.1を獲得しました。
業務の効率化に必要な機能が1つになっていて、トーク(チャット)やメール、アドレス帳、社内周知ができる掲示板や、メンバーの予定も把握できるカレンダー、資料やファイルをどこからでも保存し閲覧できるDrive、さらに社内外のユーザーに実施できるアンケートなど、仕事で活用できる充実した機能が1つのアプリに揃っています。
LINE WORKSサービスサイト : https://line.worksmobile.com/jp/
⒉仕事上のコミュニケーションを円滑にする国産ツール「Chatwork」



Chatwork株式会社が提供する「Chatwork」は、直感的に使えるデザインのため、チャットに慣れない方・初めて使う方もスムーズに操作が可能なビジネスチャットツールです。国内利用者数No.1小企業向けビジネスチャットで、導入企業は36.5万社を突破しています。
容量制限なしのファイル共有機能やタスク管理機能も使え、「担当者」「期限」を設定してタスクを登録できるため、対応漏れを防ぐことができます。
大規模組織の運用は管理者機能で安心です。円滑な情報共有により意思決定の加速が期待され、チャットでコミュニケーションが活発になります。業務効率を上げ大幅なコスト削減を実現できます。
Chatworkサービスサイト : https://go.chatwork.com/ja/
⒊社内で使うエネルギーを最小にし、顧客満足の最大化に集中させる「Tocaro」



伊藤忠テクノソリューションズが提供する「Tocaro」は、組織で働くビジネスマンがより効率的に働くことをサポートすることを目的として開発されたビジネスチャットツールです。
仕事に必要なあらゆる情報を、簡単かつ安全に共有するための様々な機能があり『グループチャット』『ファイル共有』『タスク管理機能』『ビデオ通話』『通話』『Box連携』『柔軟なセキュリティ機能』を装備しています。業務の依頼や仕様変更など重要な連絡を見える化して、業務の抜け漏れや遅れを防ぎます。
どこよりも高度なセキュリティが人気で、安心安全で使いやすさを重視する金融・通信・鉄道・航空・教育など、幅広い業界で利用されています。
Tocaroサービスサイト:https://tocaro.im
ビジネスチャットの導入で業務効率化を目指しましょう
今回は、ビジネスチャットの特徴とメリットデメリット、そして、おすすめのビジネスチャットをご紹介しました。
今後より一層働き方が多様化すると考えられる中で、いつでもどこでもリアルタイムでコミュニケーションができるビジネスチャットツールのニーズはどんどん高まっていくと考えられます。
プロジェクトや企業に合ったビジネスチャットを選んで、業務の軽減や労働時間の削減、コミュニケーションを有意義なものとし、より組織の活性化を目指しましょう。