ロジカルシンキングのトレーニング法とは?役立つ本やサイトも紹介

ロジカルシンキングとは、物事を体系的に整理し、矛盾なく考える思考法のことです。ビジネスパーソンならぜひとも身につけたいスキルと言われているロジカルシンキングですが、習得するためには具体的に何をする必要があるのでしょうか。

今回は、ロジカルシンキングのトレーニング法の基本や役立つツールについて説明していきます。

ロジカルシンキングのトレーニング法の基本

ロジカルシンキングのトレーニングには、以下の「MECEを意識する」「ロジックツリーを使う」「ゼロベース思考を習慣化する」という3つ方法が有効です。

MECEを意識する

MECEは「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の頭文字を取ったもので、「互いに重複せず、全体に漏れがない」という意味です。

ロジカルシンキングではまず、物事全体を要素に細分化し、各要素を分類・整理する必要があります。分類の際に漏れがあると、問題全体を正しく捉えることができず、その後の議論も具体性を欠いてしまいます。また、重複があると情報が偏ってしまい、正しい判断を妨げることになります。

そもそも漏れや重複というのは、どこかに自身の主観が反映されて生じるため、論理的に考えることが難しくなってしまうのです。

MECEを意識して客観的に整理することができれば、後の議論の根拠をより説得力のあるものにすることができるでしょう。

ロジックツリーを使う

ロジックツリーは、情報をツリー状に整理することで、自分の思考の流れを把握するやり方のことです。ロジックツリーを使うことで、物事の全体と細部を視覚的に捉えられるようになるため、必要な情報と不要な情報を明確に区別できるようになります。

そのため、「主張したいことはあるのに、うまく自分の考えをまとめられない」と感じていたり、「必要ない情報まで話してしまい、最も伝えたいことがかすんでしまう」と悩んでいる人には有効な方法です。

ちなみにロジックツリーは、用途に応じて3種類存在します。

1つ目は要素分解ツリー。問題を冒頭に置き、「何?」という切り口から、ツリーに要素を連ねていくロジックツリーです。全体(=問題)と部分(=要素)の包含関係を把握することができます。

2つ目は原因究明ツリー。問題や課題が「なぜ」起こるのか考えて、原因を連ねるロジックツリーです。原因を探す中で、各々の原因の質や量が明確になります。

3つ目はイシューツリー。ある問題を解決するためには何をどのようにすべきか、段階的に洗い出していくロジックツリーです。

自身の直面する問題に合わせて、3つのロジックツリーを使い分けましょう。

ゼロベース思考を習慣化する

ゼロベース思考は、偏見や先入観を排除して思考することです。偏見や先入観に基づいた議論は、論理的ではないうえ、信頼性もありません。

ゼロベース思考を習慣化するためにはまず、これまでの自分の思考プロセスを振り返り、偏見や先入観を排除する必要があります。そのうえで、フラットな状態のままブレインストーミングなどの手法を使い、思い込みに頼らない思考をやり直す必要があります。

とはいえ、自身が無意識に持っているかもしれない先入観を、自分の力だけで完全に取り去ろうとすることは難しいはずです。可能ならば他の人にフィードバックしてもらいましょう。

トレーニングのためのツールを利用する

トレーニングの方法が分かっていても、自分ひとりでトレーニングすることは難しいと感じる場合は、お手本を見たり、例題を解く方法がおすすめです。トレーニングに使えるツールを紹介していきます。

本を読んで、より理解を深める

ロジカルシンキングを身につけるのに役立つ本を2冊紹介します。

▶『世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく』

ロジックツリーやMECEなどロジカルシンキングの基本を、中高生でもわかるやさしい言葉で説明しています。120ページの薄さで、本を読み慣れていない人にも手に取りやすい1冊。

『世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく』Amazon.co.jp

▶『考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則―』

マッキンゼーから独立した著者による、独自の文書作成術を述べた本。ビジネスライティングにおけるロジカルシンキングに特化しています。事例が少し複雑ですが、内容の濃い1冊です。

『考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則―』Amazon.co.jp

同シリーズからワークブックも出ているので、問題演習をしながら思考の整理に役立つ「ピラミッド構造」をマスターすることができます。

『考える技術・書く技術 ワークブック〈上〉』Amazon.co.jp

『考える技術・書く技術 ワークブック〈下〉』Amazon.co.jp

例題を解いて練習できるサイト

概念を理解していても、実際に使うことができなければ意味がありません。練習問題の数をこなして、論理的思考を習慣づけましょう。

▶選択MBA ロジカルシンキング

MECE、演繹法、帰納法、ロジックツリーなど、ロジカルシンキングについて網羅的に学べるサイトです。

https://sites.google.com/site/sentakumba/

ロジカルシンキングを鍛えよう

ロジカルシンキングのトレーニングは、日々継続してこそ効果を発揮します。

今回紹介した本やサイトの他にも、ロジカルシンキングのトレーニングのためのツールは多数存在します。自分に合ったツールを見つけることで論理的思考法に日常的に触れるようにしましょう。

ロジカルシンキングを身につけることができれば、仕事の成果アップが期待できること間違いなしです!

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