テレワークの昼休みをフレックス制に

新型コロナウィルスの蔓延によって、新しい働き方であるテレワークの導入が世界中で急がれました。その結果今まで会社内でしかできないと考えられてきた”常識”が崩れ、”新常識”が根付きつつあります。その中でも勤怠管理に関わる課題は、テレワークが根付く前から重要視されてきました。

社内でその人の姿が見える形で勤務している人の管理は難しくありません。出社時間、休憩時間、退社時間をしてもらえば、そこに居たことがエビデンスとなり、周りとの監視機能も働くので不正も防止することができます。

一方でテレワークのように全く姿が見えない働き方をしている人の勤怠管理はどうしたら良いのでしょうか。昼休みなどの休憩時間をどのように管理したら良いのでしょうか。企業としての考え方や、作業効率の維持、または向上させる方法を探っていきたいと思います。

法律上勤怠管理はどのように定められているか

2019年4月1日に、働き方改革によって労働基準法や関連法が改正されました。これらの法律により各企業や事業者に「従業員の労働時間の把握」が義務化されました。義務化された理由は、適切な勤怠管理、労務管理によって長時間労働や過重労働を防ぎ、従業員の適正な健康管理と安全な就業環境の提供を実現することにあります。

一方、労働基準法では休憩時間に関して、1日の労働時間が6時間を超える場合は45分以上、労働時間が8時間を超える場合は60分以上の休憩を与えなければならないとされています。これは、最低条件であり、これ以上の休憩時間を与えることに関しての定めはありません。

従業員の労働時間の把握方法としては、タイムカードやICカード、パソコンのログインログオフ時間、使用者による確認など、客観的な記録により労働時間を確認し、記録する必要があります。

このように、企業は社員の労働時間を明確に管理する義務があり、労働者は働き過ぎによる健康被害などから法律で守られているのです。日々慣習的に行っている勤怠管理にもこのような意味があるのです。

テレワークを選択制にするメリット

勤怠管理と関連するもので、テレワークによる社員の労働意欲をどのように管理するかという課題もあります。監視の目が行き届かないところで、しっかりと働いてくれるのか。サボってしまって働かないのではないか。というのは、テレワーク導入を検討している企業の管理者であれば皆思いを同じにしていると思います。

テレワークの特徴として、成果主義で部下の評価ができるというメリットがあります。勤務態度云々ではなく、その日進めた仕事を報告させて評価するというやり方です。このように管理することによって、社員も目標を立てやすく、自分に合ったペースで仕事に向かうことができるのです。

また、テレワークの導入する際、テレワークで仕事をするか、オフィスで勤務するかを選ばせるやり方も効果的です。自分の意志でテレワークを選んだからには、テレワークでもオフィスと同じように成果を出さなければならない、という心理が働き、在宅でも成果を出し続けることができるのです。

テレワークで休憩を取らない社員たち

6時間以上の労働に関しては上でも触れたように休憩時間を与える必要があります。この休憩時間ですが、テレワークで勤務している人の課題になっています。

オフィスであれば昼休みの時間が設けられていて、決まった時間に昼休みを取る習慣がある人が多いですが、ついつい業務に没頭して昼休みをきちんと取らない人もいるようです。このような人は残業も会社に報告せずに行ってしまう傾向にあり、成果主義でテレワークを実施してると特に顕著にあらわれるテレワークの弊害とも言えます。

テレワークで働く人は朝起きてから家にずっといることが当たり前になり、時間のメリハリがつかなくっなってしまいがちです。ではこの問題に対してどのような対策を講じることができるのでしょうか。

昼休みをフレックス制にする

テレワーク選択制にもあるように、テレワークを成功させる秘訣は、「社員を信頼する」ということです。管理をする立場からすると、「本当に働いてくれるのか不安」という気持ちがありますが、人は性善説に立って管理されたほうが本来の力を発揮するものです。

そこで、フレックス制の昼休みを導入している企業があります。どのようなものかというと、申請をした社員が昼休みを2時間取れるというものです。通常より短くなる1時間分の労働時間は、終業時刻を延長させることで調整します。

この施策はスペインの”シエスタ”になぞらえたもので、テレワークで家にこもりがちな社員をもっと外出させてリフレッシュさせようという狙いがあります。1時間の昼休みというと、できることも限られているので、ならば昼休みは取らなくてもよい。という風に考える人が多く居ます。

しかし、2時間という昼休みが与えられると、昼食、休憩に加え、外出して所用を済ませたり、街まで足を伸ばしたりと、やれることが格段に増えます。夕食の買い物に出掛たり、時には役所での手続きなどを済ます時間に充てることもできるのです。

これにより、テレワークで家にこもりがちな社員が、昼休みを本当のリフレッシュにに使うことができ、また、会社から与えられた新たな選択肢に対して仕事の満足度の向上し、貢献度が上がります。そして結果としてテレワークでも作業効率の維持や改善に繋がるのです。

管理より信頼によって人間関係を築く社風を

以上見てきましたように、世の中の風潮としては、いかに社員を管理するかということが最重要事項の一つとされています。企業は利益の最大化をを目指すのが正しいあり方ですので、どうしても管理することによって目標の達成を目指すものです。

しかし、テレワークという新しい働き方に対して、今までと同じように管理するという一辺倒な考えでは対応しきれなくなってきている現状があります。もともと管理されることを好む人が少ない上に、リモートで徹底的に管理するのは現実的ではありません。

ある一定の枠を設けてその中で個人の力を信じて業務にあたってもらうという方策が、働き方改革下の社会においてますます重要になってくるはずです。それには会社と社員の信頼関係によって繋がれた自由な働き方を推奨していくことが必要になるでしょう。その一端として今回は昼休みのフレックスタイム制度を紹介しましたが、これをきっかけに導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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