テレワークの費用負担の問題をどのように解消するか

コロナ禍をきっかけに導入が進むテレワークですが、企業側にも従業員側にもメリット・デメリットがあり、現時点では様子を伺いながら導入を検討している企業も多く有るかと思います。その中でも話題になるのはテレワーク中の費用負担についてではないでしょうか。

在宅で仕事をするためには必要となってくる設備や備品、また、冷暖房やパソコンを使用する際に発生する光熱費。そして、ネット環境を維持するための通信費など、意外と多くの費用が発生します。これらの費用を個人が負担するのか、企業が負担するべきなのか、議論があります。

テレワークの普及を受け、労務管理や賃金制度の面でも企業には柔軟な対応が求められるようになっています。今回はテレワークの費用負担について探っていきたいと思います。

テレワーク関連の費用は誰が負担するべきか

テレワークを行う際、日々生活を行う住居で業務するのが一般的なので、通信費用や水道光熱費をどのように対応するかは、企業側が前もって決めておく必要があります。これらの費用を企業側が負担しなければならないという義務はありませんが、それらの対応については就業規則やテレワーク規程に定めておく必要があります。

 労働基準法第89条には、「労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合」においては、これらに関する事項を就業規則に定めなければならないとあります。 そのため、テレワーク時の通信費用や光熱費について、従業員負担とする場合には事前に就業規則・テレワーク規程にその旨を定めておく必要があります。

テレワークで発生する4大費用

では、具体的にどのようなものが費用として発生するのでしょうか。議論になりやすい4つの費用について見ていきましょう。

1. モバイルPC、スマートフォン等のICT関連のモバイル本体費用

テレワークを導入するすると、必ず必要となるのがモバイルPC等のICT機器です。 会社で使用していたモバイルをそのまま自宅でも活用する場合には追加の費用はかかりませんが、テレワーク対象者が増えることで機器の購入が必要になる場合は、従業員が費用を負担する合理性はないので、一般的に会社が用意することになります。

また、テレワークで使用するICT機器の通信回線にかかる費用については、オフィスで使用していたモバイルPC、スマートフォンをそのまま活用する場合、通信費用も会社負担となっていることが一般的ですので継続して企業が負担することになります。

2. 通信費用

在宅勤務という形態になると、従業員が家庭で契約している通信回線を利用することもあり得ます。このような場合の通信費用をどうするかという議論もあります。また、もし従業員の自宅に通信環境が整っていない場合、通信回線の工事などが必要となりますが、 これら通信回線費用や工事費用はどのように対応したらよいのでしょうか。

家庭の通信環境が整備されている場合、プライベートと業務の按分が困難なため、基本的には個人負担としてもらうケースが一般的です。 ただし、テレワークの頻度が週に1、2回とが少ない場合はそれでも納得をしてもらえますが、テレワークベースで働くとなった場合、一定金額を在宅勤務手当などの名称で一部負担する企業もあるようです。

通信環境がない場合、工事費は時間がかかり安くない上、その後個人利用もすることを考えると合理性に欠けるので、通信環境を整える工事をする代わりににポケットWi-Fiなどを支給して対応する企業が多いようです。

3. 水道光熱費

従業員が自宅で長時間業務にあたるということは、自宅の電気代や水道代の負担が必然的に増えます。これについても通信費用と同様、個人使用分と業務使用分の按分が難しいので、個人に負担してもらうことが一般的です。しかし、こちらも在宅勤務をベースで勤務する場合、夏場や冬場の冷暖房にかかる費用も倍増しますので、手当として一定金額支給する企業も多いようです。

このコロナ禍で「原則在宅勤務」となった場合のように、一日自宅で業務を行うことになると、自宅の水道光熱費の負担が従業員にとって大きな負担となることがあるので、 日々の水道光熱費として、月額3,000円~10,000円程度、または、一日数百円の臨時手当を支給する取り組みも行われています。

4. 環境整備費用

テレワークメインの従業員が、長期間にわたり在宅で仕事をするとなると、オフィスでの勤務と同様に快適に仕事に取り組める環境を整えたいと思うものです。 その中で多いのが、作業用デスクと椅子、そしてデュアルモニターなどです。このような要望が多い場合に、在宅の仕事環境を整えるためという名目で、テーブルやモニターを購入するための一時金として10,000円から30,000円程度負担する企業もあります。

アドビ社は最大500ドルまでを負担する「Work From Home Expense」という制度が用意され、仕事を行ないやすい環境を整える取り組みを行い、セールスフォース・ドットコム社はテレワークの設備が自宅に整っていない社員をサポートするため、必要な機器購入を250ドルまで経費として認める制度を導入しています。

このように在宅勤務している人にかかる負担を企業側が理解し、率先して環境整備に取り組むことによって従業員の満足度も上がり、作業効率の向上も期待されます。

従業員のテレワーク環境を整えて更なる効率アップを

以上見てきましたようにテレワークを導入するにしても、会社にかかるコストだけに注目してしまうとなかなか導入まで至らないこともあるかと思います。しかし、多くの企業からは結果的にコストカットになったという声も聞かれます。そして、在宅で働く従業員も通勤時間がなくなることや、家族と多く時間を過ごせるということもあり、多くに人がテレワークのメリットを感じています。

業種や職種によって向き不向きあり、社内でも、どこまでテレワークを導入するかという調整も必要となりますが、従業員のテレワークの環境に目を向けて改善する姿勢を打ち出せば、従業員の満足度も上がり、業務の効率化が期待できます。これを期に従業員からヒアリングをしっかり行い、雇用者、被雇用者共に満足の行く費用負担の形を模索してみてはいかがでしょうか。

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