安倍内閣の肝いりとも言える政策、「働き方改革」が進み、さらに新型コロナウイルスによる影響で、日本社会でも加速度的に浸透した働き方がテレワークです。通勤も必要なく、自宅で仕事ができるこのテレワークは、会社にも従業員にも多くのメリットがあり、今後もこの働き方を導入していく企業は増えていくと見られます。
しかし、誰にも会わずに仕事ができてしまうからこそ、家で仕事をするにあたり、何を着たらいいのか迷う人も多いようです。会社に出勤するのであれば、営業職の男性は大抵スーツという選択肢の中で考えますし、女性も季節によって違うものの、出勤用の洋服は決めてあり、その中からチョイスするものです。
しかし、いざテレワークとなると、どのような服が適切なのか、そして身だしなみをどこまで気をつければ良いのか、など、まだ始まったばかりの新文化なので一定の基準もなく、迷う人も多いようです。今回はテレワーク業務における作業効率を考えながら、テレワークの身だしなみと企業はどのように向き合ったら良いか探ってい行きたいと思います。
テレワークに身だしなみは必要ない?
テレワークが注目され始めた当時は、まだ目新しい働き方でしたが、今では導入するする企業も大幅に増えました。それに伴い仕事の進め方に加え、在宅ワークの流儀とも言える、服装や振る舞い、ビデオ会議での見え方などを気にする人も増えてきているようです。
プロトコルという言葉がありますが、これは国際的な礼儀作法などにも使われ、交流の場における公式なルールとも言える言葉です。日本におけるテレワーク文化はまだ始まったばかりなので、まさにいまテレワークしている方々が日本におけるプロトコルを形成していると言えます。
しかし、一方で、テレワークになり勤務開始時間ギリギリに起きて、パジャマのままでテレワークをしてしまうという人や、女性ですとメイクを全くせずにテレワークに臨む人も多いようです。これは人と会わない、または合う可能性がない部署で働いているから、「必要性を感じない」という理由が大きいようです。
テレワーク中も社会とつながっているという意識を持つ
どこかで勤務しているという行為は、社会と接点を持っているということになります。社会人という言葉がありますが、テレワークでも働いている人も、家で働いているとは言え、社会とのつながりの中で生きている言えます。もう少し掘り下げると、人との繋がりの中にいるということなので、相対する人に対しての礼節が求められます。
女性の方は新社会人になった時にストッキングの着用や、すっぴんで出社してはいけないという女性の身だしなみについて疑問を持ったことが一度はあるのではないでしょうか。これは自分を整えているという姿を見せることによって、相手に失礼がないようにする身だしなみの一種です。これは、人間社会だけでなく、動物も毛づくろいを入念に行う姿からも、本能的なものだと理解できるのではないでしょうか。
このような心がけは、身だしなみを整える本人にも働きかけます。背筋を伸ばすという言葉がありますが、仕事モードとリラックスモードのオン・オフを付けることによって仕事に向き合う気持ちも変わりますし、意識が高まり作業効率にも影響します。テレワークだからといって身だしなみを整えないのは、会社の生産性を考えても良くない影響を与えかねません。
実際にはどんなことを心がければよいのか
欧米の服装はフォーマル、セミフォーマル、のようにそれぞれ格付けされていて、ビジネスマンの定番であるスーツにネクタイというスタイルはフォーマルにあたり、最も格の高い服装になります。一方カジュアルフライデーなどで知られているカジュアルにも、オフィスカジュアルというカテゴリーが存在します。
よく勘違いされがちなのは、カジュアルだからTシャツ、ジーパン、スニーカーで良いだろうという選択ですが、ジーパンは金鉱で働く労働者のための作業服なので、厳密にはオフィスワークにはNGです。Tシャツも襟がないのでNGなのですが、現在では動きやすいものを重要視する風潮もありますので、一番心がけたいのは「清潔感があり、相手に不快感を与えない服装」です。
また、在宅テレワークでも、男性は頭髪や髭の手入れをし、女性であれば外出するときと同じようにメイクをすることによって、同じ家に居たとしても気持ちが引き締まり、仕事に向かうという心構えができます。それにより生活にもメリハリが付き仕事に集中できるのです。
テレワークの社内ルールを作成して生産性の向上を図りましょう
服装や身だしなみは、自分の印象を左右するだけでなく、一緒に仕事を進める相手とのコミュニケーションの質にも微妙に作用すると言われています。仕事に向かう前に自分を整えることによって、その日の作業の質や効率にも影響を与えるのです。
在宅でビデオ会議と無縁の仕事をしている人にはピンと来ないかもしれませんが、テレワーク勤務全員の生産性を考慮すると、会社側である一定のテレワークのルールを作成しても良い時期かもしれません。社員の足並みが揃えば、更なる生産性の向上が期待できるでしょう。
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