社内イントラの接続に手間取っている時、バグに対処しようとしている時など、仕事中の必要な時にサポートを受けられなくて苛立たしい経験をしたことはありませんか?
「働き方改革」で、残業に厳しい視線が向けられ、時間に追われて仕事をすることが増えていると思います。社員と顧客の双方が企業に期待しているのは、手間をかけずに使えるカスタマーサービスであり、そうした対応をすることは社員や顧客を尊重しているという姿勢を感じることができます。
ヘルプデスクは、社員や顧客に優れたサポートを提供するための基礎となるものですが、その重要性はいまいち評価されていません。成功のカギは、ただヘルプデスクを設置するだけでなく、自社にとってのヘルプデスクの位置づけを理解し、担当者がスムーズに業務を進められるようなツールを導入することです。
この記事では、ヘルプデスクがもたらすメリットやアウトソーシングを導入した際のメリットを紹介します。
ヘルプデスクの定義
ヘルプデスクとは、顧客や社員からの問合せ受付け窓口を指し、ユーザーに合わせて必要な情報を提供する業務を行います。ソフトウェア製品を利用してユーザーとのやり取りを管理します。
多くの企業では、技術的なサポートを求める社外のユーザーまたは社員に対応するITサポートを担当しています。ヘルプデスクの中でも、IT領域におけるサポートを専門的に担っている場合は「テクニカルサポート」と呼ばれることもあります。
ヘルプデスクの3つのメリット
ヘルプデスクを導入するメリットは「顧客満足度が向上する」「問い合わせ対応から開放される」「会社の成長・拡大を後押しする」という3つがあります。
1. 顧客満足度が向上する
最もわかりやすいメリットは、問い合わせをすばやくスムーズに解決して、満足度の高いサポートを顧客に届けられることで顧客満足度が向上することです。
カスタマーサービスがビジネスに与える影響を調査を結果、顧客のおよそ半数はカスタマーサービスで不快な対応を一度でも受けたら他社に乗り換えるという結果が出ました。
専門的な知識を持ち合わせたヘルプデスクが対応すれば、経験豊富で技術的な知識のあるサポートが提供できるようになります。
2. 問い合わせ対応から解放される
技術的な問題やトラブルにヘルプデスクが対応してくれるため、さまざまな問い合わせやトラブルへの対応から解放され、重要な業務に従事できる時間が増えます。
問い合わせてきた相手は問題をすぐに解決してもらいたいと思っていますが、担当者が外出していたり、どうしても外せない仕事があったりすると即答できないケースもあるでしょう。
ヘルプデスクを導入すれば、専門スタッフが常時待機している状態を作れるため、発生した問題に迅速に対応できます。
3. 会社の成長・拡大を後押しする
顧客と社員の満足度が低いと、長期的成功は難しいでしょう。十分なサポートを提供できなければ、信頼はいずれ失われてしまいます。社員に負担をかけている状態では、企業は順調に成長することはできません。
ヘルプデスクに寄せられる要望や意見を、ヘルプデスクで一括管理し関係部門も閲覧可能にすることで、商品やサービスに反映し改善につなげられるというメリットもあります。ニーズに合わせてビジネスを成長、拡大させることができます。
ヘルプデスクをアウトソーシングする3つのメリット
自社でヘルプデスクの業務を実施することが難しい場合、外部へ業務を委託する「アウトソーシング」という選択肢もあります。ヘルプデスクをアウトソーシングすると、どのようなメリットが得られるのか紹介します。
1. 業務効率のアップ
アウトソーシングした場合、システムに精通した専門スタッフの配置が可能になります。例えば、IT製品に関する質問に答えるには、専門的な知識が必要です。
このとき知識がない一般事務社員が対応しても、問題の解決は図れないばかりか、調べたり対応する時間がかかり業務効率が上がりません。自社のシステムだけではなく、ユーザー側の環境も確認する必要がある場合があるからです。
アウトソーシングすれば、自社の社員は、IT製品に関する詳細な知識の習得の時間を別の業務に当てることもできるので、生産性の向上が図れます。
2. 顧客満足度のアップ
アウトソーシングにより業務を行う差が少なくなります。担当者ごとの応対の差がなくなり、顧客も混乱せず問題に対応できるようになります。通常のサービス以上の価値を顧客に提供できれば、満足度の向上やリピート率の改善にも繋がるでしょう。
3. コスト削減により利益アップ
アウトソーシングによって、プロジェクトに必要な人材を採用するコストを削減することができます。より重要な業務に社員を配置することで、コスト削減にもつながります。アウトソーシングで削減した人件費は、そのまま利益につなげることも可能です。
ヘルプデスクをアウトソーシングするデメリット3つ
ヘルプデスクのアウトソーシングにはメリットばかりではありません。デメリットを3つ紹介します。
1. 品質の低下の恐れがある
アウトソーシングに依存しすぎると、問い合わせ業務に関するノウハウを蓄積できなくなります。ヘルプデスクは、顧客や社員の生の声を聞ける重要な部所なので、社内で情報を収集する必要があります。
また、アウトソーシング企業が事業撤退したり、契約終了した場合に、すぐには社内で同じ品質を保つことができずサービスの品質低下つながる可能性があります。
そのような品質低下を防ぐためには、アウトソーシング企業に業務仕様書を作成してもらう、定期的に関係する部署の社員と打ち合わせをするといいでしょう。
2. 多額の費用がかかる場合がある
アウトソーシングには、多額の費用がかかる場合があります。導入費用やランニングコストは、契約前に確認が必要です。オプション機能を利用するとその分料金が高くなる、従量課金制で問い合わせ件数に応じて料金が発生…など細かな料金体系がありますので、見積もりを依頼しましょう。
また問い合わせ件数に基づく従量課金制の場合は、問い合わせ件数を減らすために、チャットボットやF&Qページを作成するなどの努力も必要となります。
3. 情報漏洩の恐れがある
ヘルプデスクをアウトソーシングすると、外部企業が重要な機密情報を知る機会も多くなり、情報流出のリスクが増大してしまいます。
アウトソーシング先のセキュリティポリシーが適切に定められ、社員にも教育が行われているかは最優先でチェックは必要です。最近は、SNSで機密情報を暴露するような事件が多く発生していますので、しっかりとした管理が大切です。情報漏洩は、会社の信頼に関わる大問題ですので、しっかりと対応しましょう。
自社に合ったヘルプデスクを選びましょう
上記で説明したヘルプデスクのメリットはいかがでしたか?業務効率化を目指す方には、とても魅力的ではないでしょうか。
また、ヘルプデスクのアウトソーシングは、業務を効率化できる便利な方法ですが、上記のようなデメリットもあります。デメリットの方が大きい可能性がある場合は、内製化する方法もありますので、ご検討ください。
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