DXの市場規模は2030年に3兆円と予想されるが、現状はDX未着手企業も多数

今、最も企業が注目している経営テーマ「DX(デジタルトランスフォーメーション)」。今回は、そんなDXの市場規模について解説をしていきたいと思います。

2019年7,912億円が、2030年には3.8倍の3兆425億円に拡大

2020年10月に富士キメラ総研が発表したDX国内市場の調査結果によると、2019年度のDC国内市場は、7,912億円で、2030年度には3.8倍の3兆425億円に拡大すると予想されています。

セクター別DX市場規模

  • 交通・運輸
    • 2019年度 2,190億円
    • 2030年度 9,055億円(2019年度比:4.1倍)
  • 金融
    • 2019年度 1,510億円
    • 2030年度 5,845億円(2019年度比:3.9倍)
  • 製造
    • 2019年度 971億円
    • 2030年度 4,500億円(2019年度比:4.6倍)
  • 流通
    • 2019年度 367億円
    • 2030年度 2,375億円(2019年度比:6.5倍)
  • 医療・介護
    • 2019年度 585億円
    • 2030年度 1,880億円(2019年度比:3.2倍)
  • 不動産
    • 2019年度 160億円
    • 2030年度 900億円(2019年度比:5.6倍)
  • その他業界
    • 2019年度 550億円
    • 2030年度 2,090億円(2019年度比:3.8倍)
  • 営業・マーケティング
    • 2019年度 1,007億円
    • 2030年度 2,590億円(2019年度比:2.6倍)
  • カスタマーサービス
    • 2019年度 572億円
    • 2030年度 1,190億円(2019年度比:2.1倍)

セクター別では「交通・運輸」が最も投資額が大きい

セクター別で見ていくと「交通・運輸」が最も市場規模が大きく、2019年度は2,190億円となっていたが、安全性に向けた取り組みやCASEへの対応をはじめとする新領域への投資が今後活発になることが予想され、市場規模は2030年度には4.1倍の9,055億円にまで拡大すると見込みとなっています。

「金融」は、次世代金融基盤サービスやデジタル審査・予測などへの投資が拡大

「金融」セクターでは、次世代金融基盤サービスやデジタル審査・予測などへの投資が拡大すると予想され、2019年度1,510億円の市場規模が3.9倍の5,845億円に拡大する見込みとなっています。

投資拡大は予想されるものの課題は山積み

このようにDXの市場規模は、飛躍的に伸びることが予想されるものの、経済産業省が発表した最新のDXレポートでは、情報処理推進機構(IPA)が実施したDX推進指標の自己診断結果調査の結果、2020年10月時点で調査対象となった企業約500社のうち9割以上の企業がDXにまったく取り組めていないレベルか、散発的な実施に留まっている状況であることが明らかになっています。

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