現在日本では働き方改革関連法案により、生産性の向上が求められるようになり、業務効率化の必要性が、多くの企業でいっそう認識されるようになっています。しかし、実際に業務効率化に取り組みたいと思っても、企業の状況や業務内容に適した手法を選ばなければ、高い効果は期待できません。
この記事では業務効率化を実践するためのツールについて、現在国内にはどのようなツールがあるのか、また、それぞれのツールの効果にはどのようなものがあるのかおすすめの方法やツールについて見ていきましょう。
業務効率化のツールにアプリを活用
業務内容やその特性に合ったアプリを使うことで、作業を効率化することができます。普段から何気なくアプリを駆使して、仕事やプライベートを効率化している人も多いのではないでしょうか。タスク管理のアプリを使えば、誰がその作業をするのか、どれだけの仕事量があるのか、また進捗状況をどこに居ても確認できます。このようにアプリはスマートフォンでの使用が可能なため、使い方によっては大きな効果が見込めます。
また、アプリで使用されるユーザーデータはクラウドに保存されるようになってきています。クラウドにデータが保存されれば、複数端末でのデータ共有ができるようになり、インターネット環境があればどこからでもアクセスできるようになります。また、端末にデータが保存されないので、機種を変更する際の手続きが楽になります。アプリで業務効率化をお考えであれば、このようなメリットがあります。
業務効率化のツールはExcel上でも使用できる
業務効率化を目指していく中で、避けて通れないのがExcelによる集計業務や毎日のレポート作成などの定型業務です。乱立したExcelファイルでの管理をやめたいと思っても、Excelに代わるツールが見つからず、なかなか効率化を図れない状態が続いているということもあるのではないでしょうか。
データとデータを移行したり組み合わせたりなどの自動化は、Excelのマクロでは限界がありました。しかし、外部のツールを導入すればすぐに運用することが出来ます。大規模データにも対応し、パソコンとインターネットがあれば使えるクラウド型のサービスも多数存在します。プログラミングを必要としない製品が多いので、Excelによるデータの集計や定型資料の作成などの効率化が図れます。
Excel感覚でデータベースと連携したWebアプリの作成と運用ができるソフトもあります。業務ですぐに使えるテンプレートもなどもあり、フォーマットを検討・作成する手間を省け、Excel業務の効率化が図れます。現在ではこのような優れたサービスも有り、Excelでの業務における効率化も飛躍的に進歩しています。
業務効率化で注目のツール『RPA』とは
最近では、RPAというツールも現在注目されています。RPA(Robotic Process Automation)とは、これまで人間がパソコンでおこなっていた定型的な作業をソフトウェアが代替し、自動的に業務をおこなえるようにすることです。RPAによる自動化によって、業務の効率が飛躍的に上がるとされています。RPAは単純作業や反復作業において、力を発揮します。RPAで一番効果的な運用は、データ入力や転記などの反復作業です。
RPAでできることの一例としては、エクセルファイルなどに記録されている企業の経理データを基に、分析を行って売上予測をするといった、データの分析作業が自動化できるようになります。その結果をレポーとして出力もできるため、業務を大幅に効率化することができるようになり、作業する人間を減らすことができます。このような作業を瞬時に行なえるRPAの開発が進められていて、企業へ導入も加速しています。
業務効率化のツールを自作できる『python』
業務効率化を図れるとして、注目を集めているのが、プログラミング言語のPython （パイソン）です。 その特長として、人工知能などの最先端分野の開発にも使われる一方で、文法が簡単であるため、プログラミング経験がない人でも、教材などを見ながら、大規模なWebアプリケーション開発を行えることがあげられます。
日々、日常的に行う業務の中には単純なものから、高度なものまで、繰り返しのようなルーティン作業が含まれていることが多々あります。このような単純な作業を正確かつ早く行うために、自動化を進められれば、業務の効率化を図ることができ、生産性向上が期待できます。Pythonを用いて自動化すれば、それが可能となるのです。
例えば、PythonのOpenPyXLというライブラリを活用して、Excel操作を自動化すれば、請求書や納品書を自動で作成することが可能となります。また、納品する品物のデータを一覧にしたファイルを自動で読み取って、請求書・納品書のフォーマットに適した形でファイルを作成させることがなどもできます。ほんの一例ですが、Pythonを使えば、業務効率を図るツール制作の可能性は無限大に広がるのです。
業務効率化のツールは無料のものも数多くある
業務効率化のツールの活用をおすすめする理由
業務効率化ツールは業務のムラやムダを省き、売り上げを拡大させ従業員のパフォーマンスを高めることを目的として使用されます。業務効率化を行なうことで得られるメリットには主に3つあるといわれています。コスト削減、ワークライフバランス向上、生産性向上の3点が期待されるツールを選ぶことが肝心です。
まず、それまで発生していた印刷代や輸送費などの、金銭的コストや、時間的なコストを減らすことができます。また、業務の効率化が進めば、ワークライフバランスも実現でき、従業員の労働意欲の向上に繋がり、その結果、離職率も低下し、組織の更なる成長が期待できます。
また、無理のあるスケジュールや判断の伴わない単調な作業などを、IT技術によって減らすことにより、人的リソースを、生産性の高い業務に注力させることができ、生産性を高められるのです。
現在の事業とマッチしたツールを選択し、効果的に使用できるツールを選んで、生産性の向上を図りましょう。
