コロナ禍以降の新しい働き方として、急速に拡大してきたリモートワークも定着しつつあります。リモートワークの拡大により、遅れていた「ICT(情報通信技術)」を活用した時間や場所などの制約を受けない柔軟な働き方スマートワークが注目されています。ICTを用いて業務の効率化を目指したい企業に注目されています。
スマートワークが拡大すると、場所や時間を問わず業務を進められるようにするためにITツールが必要になります。
どのような環境で仕事をしても業務を進める際には、タスクを洗い出し、優先順位を付けて整理する「タスク管理」が不可欠です。
また、チームである1つのプロジェクトを進める際や、複数のプロジェクトに関与している際は、チームの各メンバーの仕事を見える化し、進捗状況を把握する「プロジェクト管理」が必要になります。
チームや個人でもタスクを管理したり、自分以外がどのような業務をしているのかを可視化することで仕事の生産性は異なるため、ここ最近ではタスク管理ツールを導入する企業が急増しています。
この記事では、リモートワークでも大活躍するおすすめのタスク管理ツール10サービスを徹底解説します。
(記事内の情報は2023年3月時点のものです。ご利用の際は各サイトにて最新情報をご確認ください。)
⒈ビジュアル重視!カードでタスク管理し生産性向上「Trello」
Trello(トレロ)は、アトラシアンが提供するタスクをカード(かんばん方式)で視覚的に管理し、チームでの効率的なタスク共有を強力に支援するコラボレーションツールです。ホワイトボードにリストを貼り付けるように、リスト内のカードにタスクを登録が出来ます。
クラウド型でスマートフォンやパソコンを使っていつでもどこでも簡単にアクセスでき、さまざまな就業環境下にある複数のチームメンバーが必要な情報を共有し、チームの誰もがタスクの進行状況をすぐに把握することができます。画像や動画を貼り付けることもでき、ビジュアルが明確で操作が簡単、タスク管理が捗りそうです。
また、単純作業を自動化できるButler機能が搭載されています。
Visa、ZOOM、グランドハイアットなど世界中の 200 万を超える企業が導入しています。
サービスサイト:https://trello.com/ja
⒉タスク管理とビジネスチャットが一体化した「Tocaro」
「Tocaro」は、伊藤忠テクノソリューションズが提供するオールインコラボレーションツールです。ワークボードという機能は、ワークボードを見ることで、自分が担当者として追加されているタスクやワークフローをひと目で把握することができます。各チームメイトがどんな作業を抱えていて、いつ締め切りかを把握できる基本的なタスク機能はもちろん、それらを可視化し直感的に把握することができるので、どのような経緯や背景でその作業が必要になったかが一目で分かります。
ビジネスチャットなので、各々のタスクやワークフローにはコメントをすることができ、何らかのコメントが付いた場合は、そのグループのチャットに通知が来る仕組みになっています。
チャットでのファイル共有機能や、素早い検索機能も、スムーズなコミュニケーションを促します。
立命館大学、富士電機株式会社、株式会社AIRDOなど多くの企業が導入しています。
サービスサイト:https://tocaro.im/
⒊コラボレーションを促進して仕事を素早く楽しく「Backlog」
「Backlog」は、株式会社ヌーラボが提供するソフトウェア開発・広告代理店・新聞社など多くの業種で使われているプロジェクト管理ツールです。国産のSaaS型プロジェクト管理ツールとしては老舗で2006年から提供開始しています。
タスク機能は、プロジェクトの課題ごとに担当者・期限を設定できます。課題内容・担当者・期限を明確にすることで作業が進めやすくし、スケジュールに沿った課題の完了をサポートします。タスクは、親課題と子課題に分けて作業を細分化できるほか、担当者設定のお知らせと作業内容の更新はシステム内とメールにて通知されるため、作業状況や割り当てをメンバー全員が別の場所にいて作業していてもリアルタイムに把握することが可能です。
作業マニュアル、仕様書など、複数人で共有資料を管理できるWiki機能やGitやSubversionと連携したバージョン管理機能など、開発向けの機能が充実しています。
コニカミノルタジャパン株式会社、経済産業省、チームラボなど業界大手・上場企業〜中小企業の様々な業種で使われています。
サービスサイト:https://backlog.com/ja/
⒋過剰な報連相からの解放!世界No.1ツール「Asana」
「Asana」は、Asana, Inc. が提供するチームのプロジェクトとタスクを管理する豊富な機能をもつ世界No.1のプロジェクト管理プラットフォームです。様々な種類のプロセスやプロジェクトの管理が可能です。
特徴はアプリの連携数の多さです。現時点でSlackやzoomなど約200ツールと連携できるので、スムーズな業務推進が期待できます。
仕事と目標の因果関係を見える化し、プロジェクトのすべてを視覚化して確認できるタイムライン機能を使えば、綿密な計画をチームのメンバーと共有することができます。情報収集や進捗確認といった多くの時間を取られがちな仕事をしっかり効率化することが可能です。業務に必要な情報・コミュニケ=ション・必要な書類などをタスク単位で紐付け、人・仕事の可視性や生産性が向上します。
Amazon、三菱地所、三菱UFJ銀行など世界190ヵ国100万社以上が導入しています。
サービスサイト:https://asana.com/ja
⒌ウェアラブル端末対応で常に最新情報を確認「Todoist」
「Todoist」は、Doist Ltd. が提供するリスト方式とカンバン方式の2パターンに対応したタスク管理アプリです。The Verge 誌にて「最高の ToDoリスト」と称賛された実績を持ちます。
特徴は、シンプルなレイアウトで視覚的に分かりやすく、機能も必要最小限に絞り込まれているため、初心者でも簡単に使いこなせます。
Webブラウザ、デスクトップアプリ(mac、Windows、Linux)とモバイルアプリ(iPhone ・ iPad、Android)などマルチデバイスに対応しています。ウェアラブル端末(Apple Watch、Wear OS)にも対応しているため、10 以上のプラットフォームでリアルタイムに同期するため時間や場所を選ばず、チーム全員が常に最新の情報を受け取れます。
Facebook、HSBCホールディングス、ディズニーなど100万社以上が導入しています。
サービスサイト:https://todoist.com/ja
⒍誰でも自由にダウンロードして無償で利用可能「Redmine」
「Redmine」は、ファーエンドテクノロジー株式会社が提供する、今回紹介する中で唯一、オープンソースのプロジェクト管理ソフトウェアです。プラグインで自由にカスタマイズできることから、エンジニアからの人気が高いツールです。
特徴はオープンソースのため、無償で全機能を利用できることです。インストールして利用しましょう。
タスク管理は、「チケット」機能と呼ばれ、やるべき作業を「チケット」に登録し管理します。チケットを発行することでタスクをプロジェクトメンバーに割り振ることができ、タスクの詳しい内容も付加することが可能です。メーラーと連携して作業漏れを防げることや様々な種類のチケットを作ることができる点もメリットです。
有償の派生バージョンがあり、クラウド型の「My Redmine」や機能拡張版「Lychee Redmine」があります。
サービスサイト:https://redmine.jp/
⒎タスク管理からチームの働き方を変える「Team Hack」
「Team Hack」は、株式会社カタリストシステムが提供するプロジェクトチームの作業効率を改善する、多機能タスク管理ツールです。
タスク機能は、複数のタスクを1つのツールで完結できます。煩雑になりがちなタスク管理を楽にする機能がたくさんあり、タスクごとの情報はチャットでまとめることができるため、遡って情報を探す手間が省けます。プロジェクトの中のタスクごとにチャットができるため、タスク管理ツールとチャットツールの間を移動する手間がかかりません。
プロジェクトの仕様書にもチャットがついているため、やり取りが簡単です。さらに、1クリックでレビューを依頼できるため、確認作業がスムーズに進みます。プロジェクト全体のスピードアップも可能になります。
サービスサイト:https://cp.teamhack.io/tc0001/
⒏無料で使えるタスク管理&情報共有ツール「Group Task」
「Group Task」は、ピーアールジャパン株式会社が提供するシンプルなタスク管理ツールです。グループ内の各メンバーが作業中かそうでないか、また作業中の場合はどの作業をしているか、Group Task上の閲覧履歴から分かるようになっています。
「Redmine」を更にシンプルにしたようなレイアウト、操作感で誰でも簡単に利用できます。
作成されたタスクを即座に通知し、期日順にタスクを表示するようになっているので上から順番に仕事すればよく、仕事の順番に迷いません。タスク依頼者には期日遅れのタスクを表示するので、遅延が少なくなり、タスク依頼者は進捗状況の気になるタスクの状況報告をボタンを押すだけで進捗報告が要求できます。その他にも仕事を「見える化」するための機能が充実しています。
オンプレミス型のプランもあります。
サービスサイト:https://grouptask.biz/
⒐テレワーク時代の新しいチームワークを構築「Serccs Board」
Serccs Boardは、株式会社ユニリタが提供するチームワークを高め業務を効率よく行っていくためのタスク管理ツールです。テレワークが加速する時代、働く環境が多様化する中で、チーム力を高めて業務をより効率的に行っていくマネジメントの必要性がさらに高まっていることに対応したツールです。
メンバーごとやチームごとなど、見たい形で自由自在にタスクを可視化します。チームを成長に導くための多数の機能で、チームワーク力向上に貢献します。プロジェクトボードを活用すれば、俯瞰的にプロジェクトを可視化できます。業務を「プロジェクト」から「タスク」単位へと粒度を変えて管理が可能です。また、1週間のタスクを可視化するタスクボードは、タスク量や進捗状況が一目でわかり、メンバーの作業負荷や抱える問題ををリアルタイムで把握できるので、チーム内でのタイムリーな支援が可能になり、テレワーク下でも対面と変わらないチームワークが発揮できるのです。
サービスサイト:https://www.serccs.com/#_3
⒑使いやすいデザインでアワード受賞した人気アプリ「Any.do」
「Any.do」は、ANY.DO INC. が提供する世界中に多くのユーザーを有するシンプルで使いやすいタスク管理ツールです。操作性に優れ、タスク入力やタスクの共有、リマインド機能などの機能も充実しています。マルチディバイスに対応しているので、パソコン、スマートフォンの他、スマートウォッチとも情報を共有して連携させることが可能です。
多彩な入力デバイスに対応し、音声補助サービスを利用すれば、画面を開くことなくタスクを作成することが可能です。
基本的な機能のほとんどが無料で利用でき、プレミアム版では位置情報連動型リマインダーなどの上位機能で、チームの作業効率を改善します。
Googleカレンダー、iCloud、Outlookなどのカレンダーとの連動も可能です。
サービスサイト:https://www.any.do/jp/
リモートワーク中のタスク管理はITツールを活用しましょう
リモートワークを導入する企業が増えたことで、タスク管理が複雑化しています。多様化する働き方の中で、社内コミュニケーションが密になることが重要です。チームメンバーがどのようなタスクを担当しているかを共有し、タスクの進捗状況を報告し合うことで、タスク管理がスムーズになります。
タスク管理ツールを導入すれば、いつでもどこでも社内と同じような環境でコミュニケーションがとれるようになります。まだ、タスク管理を個人に任せている企業はすぐに導入することをおすすめします。