ビジネスチャットの5つのデメリットと解決策

組織内のコミュニケーションを活発化させるのに便利なビジネスチャットは、コロナ禍以降に急速に導入する企業が増えています。WEB会議システムとあわせて、日常的な業務連絡やコミュニケーションの中心として活用されはじめています。メールや電話よりもチャットでのコミュニケーションがメインになっている企業も多くなってきました。その利便性からメリットが注目されますが、デメリットはどうなのでしょうか?

今回の記事は、ビジネスチャットの利用によって発生する可能性があるデメリットと、そのデメリットをどのようにカバーしていけば良いのか、その対策について徹底解説をします。

ビジネスチャットの3つのメリット

ビジネスチャットは、業務とコミュニケーションの活性化につながります。ビジネスチャットの利用による特に得られるメリットは、下記の通りです。

リアルタイムかつ簡潔にコミュニケーションできる

ビジネスチャットは、メールと比べてメッセージが即時的に届くため、リアルタイムでやり取りできるのがメリットです。LINEのようなチャット形式のため、メールと比べて短文で素早く気軽に連絡できるのが特徴です。LINEやFacebookメッセンジャーなど一般ユーザー向けのチャットアプリと近い操作性のため、特にレクチャー等なくすぐに使えるようになります。

⒉、どんな場所でも利用できる

ビジネスチャットツールの多くは、一般的なチャットツール同様にPCやスマートフォン、タブレットなど端末問わず利用できます。そのため、インターネット回線さえ繋がれば、会社以外の国内外問わずどのような場所からでもコミュニケーション可能です。リモートワークの際も、社内にいるような感覚でスムーズにコニュニケーションを取りながら業務を進めることが可能です。

⒊、セキュリティが高いので安心

ビジネスチャットは気軽に利用出来るイメージから、メールよりもセキュリティ性が脆弱という印象を持っている方もいるのかも知れませんが、近年ビジネスチャットツールはセキュリティ強化に力を入れているため、安心して利用できます。

法人利用に特化したビジネスチャットは、会社がアカウント権限の管理やチャットログの管理できるため、情報漏えいやデータの損壊などに対するリスクマネジメントが可能です。

ビジネスチャットの5つのデメリットと解決策

働き方改革の推進によって勤務場所や時間が異なることが一般化し始めている昨今、ビジネスチャットでのコミュニケーションは時代が求めているコミュニケーションツールといえるでしょう。

それでも、ビジネスチャットが生み出すのはメリットばかりではありません。組織によっては、ビジネスチャットを利用するとデメリットももちろん発生します。

ビジネスチャットには、一体どんなデメリットがあるのでしょうか?そして、デメリットの解決策を解説します。

⒈ツールの利用方法とルールを教育する必要がある

新しいツールを導入すると決まったら、そのメリットばかりに目が行きがちですが、実際ビジネスチャットを使用する社員全員がすぐに適応できるスキルがあるわけではないことを忘れてはなりません。いくら、LINE等でチャットに慣れているとは言っても全員にスキルがあるわけではありません。また、社内で利用に関するルールを決め、周知させることでトラブル回避にもつながります。

新しいビジネスチャットツールを導入する場合、社員に使い方とルールを教育する必要があります。教育にはコストや時間がかかります。また、一時的ではありますが生産が低下する可能性もあるのです。

【解決策】準備を万全にすることで導入後の失敗を回避できる

このデメリットを回避しようとビジネスチャット導入前の教育を怠ると、一部の社員しかビジネスチャットを使用しない、コミュニケーションの手段が混在してしまう、などビジネスチャットの導入が失敗に終わってしまいます。

生産性の低下は一時的と割り切って、なぜこのツールを新しく導入するのか、どんな恩恵があるのか、など導入理由の説明を含め、操作のガイダンスやサポートを必ず行いましょう。また、利用時間やプライベートとの区別などのルールを事前にしっかりと決めて周知しましょう。

教育の事前準備を万全にしておくことにより、教育のコストと時間は削減できます。

⒉対面コミュニケーションが減少してしまう

便利なビジネスチャットに慣れてくると、業務上必要なコミュニケーションをビジネスチャットのみで済ますようになり、電話や対面でのコミュニケーションを煩わしく感じるようになり対面でのコミュニケーションが減少してしまう要因となります。

また、文字だけで意思疎通を行っていると、意図したことと異なる内容で相手に伝わってしまうなどのデメリットが生じ、後々大きなトラブルを生み出してしまう可能性もあります。

【解決策】細やかな意思疎通は、対面やビデオ通話でないと伝わらないことも

文字だけでのコミュニケーションには限界があります。時には電話、もしくはオンライン上でのコミュニケーションならばビデオ通話を画面共有しながらデータを同時に閲覧しながらコミュニケーションを取るなどでコミュニケーションを取りましょう。

定期的に対面することにより、その後のビジネスチャットでのコミュニケーションがより円滑になるというメリットもあります。ビジネスチャットと対面のどちらか一方に偏るのではなく、場面場面で効果的なコミュニケーション方法を選ぶように心がけましょう。

⒊情報量が多く見逃すなどの情報不足を招く

チャットでコミュニケーションが活発になればなるほど発生しうるデメリットです。組織でのチャットが盛んになった時や、そのチャットをオンタイムで確認できなかった場合に追ってチャットを確認すると、メッセージが大量に流れていってしまうことがあります。

例えば、会議後にチャットが50通溜まってしまっていたら全てをしっかりと見返すことは難しいことです。

その場合、メッセージをすべて確認しているつもりが見落としてしまったり、重要な情報を探しにくくなったり、当該内容の結論がなんだったのかが分からない、といった形で情報が多いことによって情報不足、伝達ミスを招くケースが多く発生します。

【解決策】ピン留め・ブックマーク・メンションをつける、スタンプなどの機能を活用する

後から再度確認することを前提に、重要だと感じたメッセージはピン止めやブックマークに追加するなど、自分自身で見失わない工夫をしましょう。また、「承知しました」などの返事の場合は、スタンプや「いいね」のみにして重要なメッセージが埋もれないようにしましょう。

そして、メッセージを送る際にはメンションをつけることを徹底しましょう。メンションとは、メッセージの宛先となる、このメッセージを読んで欲しい相手を指定できる機能です。メンションをつけることによって、ツールによってはメンションがついた相手に通知されるので、自分宛てのチャットが来ている、いうことが分かり見落としや返信忘れの対策になります。

⒋無駄なコミュニケーションが増える可能性がある

ビジネスチャットの魅力は、コミュニケーションを活発化できることです。そしてメールとは異なり気軽に使えることも大きなメリットです。

しかし、その気軽さからコミュニケーションが活発化していくと、プライベートな話が多くなってくるケースがあります。直接業務に関係がないチャットが頻繁に繰り返されると、その分も毎回通知されたり、そのチャットへリアクションをしていると、業務が進まなくなったり集中が途切れてしまい、生産性が下がるというデメリットに繋がってしまいます。

【解決策】運用ルールを決め教育し、グループチャットは管理者を入れる

活発なコミュニケーションは組織にとって大きな強みです。その強みを失わず生産性に悪影響を及ぼさないためには、ビジネスチャット利用開始前から運用ルールを決めることと教育することです。グループチャットの場合には、管理者を決めてメンバーや内容を管理してもらうこともトラブルの抑止力につながります。

他のメンバーの業務を妨げないように、メンバー各々が自律できる方向に牽引していきましょう。

⒌既存ツールとの競合

新しいビジネスチャット導入の前には、電話やメール、社内独自のSNS等、様々なコミュニケーションツールを利用していると思います。または、すでにビジネスチャットを利用していて、新しいビジネスチャットへ変更したいケースもあります。

その場合、既存のツールと新しいツールの併用など複数のツールを利用すると、それぞれのアプリを起動する手間がかかり、それぞれから通知が来ることで作業効率を下げる可能性があります。

そして情報の分散を引き起こし、知らせるべき相手との情報共有ができないという事態も引き起こしかねません。

【解決策】重要度やシーンによって使うツールを決め、外部アプリとの連携機能も活用する

コミュニケーションツールをひとつのビジネスチャットに統一できることが理想的ですが、なかなか難しいシーンもあります。

この案件のここまではビジネスチャットで、ここから先の場合はEメールで、などとそれぞれのツールでの情報が同等内容で混同しないように、ツールの使い分けを明確にするルールを作りましょう。

そして、ビジネスチャットツールには外部アプリとの連携が可能なものが多いです。連携機能をうまく活用すれば、複数のアプリ起動の手間やそれぞれのアプリからの通知は削減できます。

おすすめのビジネスチャットツール3選

上記でご説明したビジネスチャットのデメリットは解決策を事前に決めていれば、そこまで大変ではありません。これからもますます導入が増加すると言われているおすすめのビジネスチャットツール3選をご紹介します。

⒈LINEのビジネス版のため使い方の教育要らず「LINE WORKS」

ワークスモバイルジャパン株式会社が提供している「LINE WORKS」は、なじみのあるコミュニケーションアプリ「LINE」と同じ使い勝手のため、ユーザーの教育も必要なく、導入したその日から 誰でもすぐに使えるビジネスチャットツールです。 LINEと操作性が似ており、PCは苦手だが、LINEであれば使える層が多い企業であれば、ビジネスチャットの社員研修などを頻繁にしなくても良くなります。

また多くの外部ツールと連携が可能のため、様々な部署に適用できます。

2019年8月に発表された「ソフトウェアビジネス新市場2019年版」では、2年連続で有料ビジネスチャット国内シェアNo.1を獲得しました。

LINE WORKSサービスサイト : https://line.worksmobile.com/jp/

仕事上のコミュニケーションを円滑にする国産ツール「Chatwork」

Chatwork株式会社が提供する「Chatwork」は、直感的に使えるデザインのため、チャットに慣れない方・初めて使う方もスムーズに操作が可能なビジネスチャットツールです。容量制限なしのファイル共有機能やタスク管理機能も使え、「担当者」「期限」を設定してタスクを登録できるため、対応漏れを防ぐことができます。

大規模組織の運用は管理者機能があるので、無駄なコミュニケーションが増える心配はありません。円滑な情報共有により意思決定の加速が期待され、チャットでコミュニケーションが活発になります。業務効率を上げ大幅なコスト削減を実現できます。

GmailやTwitter、Googleカレンダー等の外部連携サービスも充実しています。

Chatworkサービスサイト : https://go.chatwork.com/ja/

⒊使いやすい安心のセキュリティ「Tocaro」

伊藤忠テクノソリューションズが提供する「Tocaro」は、組織で働くビジネスマンがより効率的に働くことをサポートすることを目的として開発されたビジネスチャットツールです。

仕事に必要なあらゆる情報を、簡単かつ安全に共有するための様々な機能があり『グループチャット』『ファイル共有』『タスク管理機能』『ビデオ通話』『通話』『Box連携』『柔軟なセキュリティ機能』を装備しています。業務の依頼や仕様変更など重要な連絡を見える化して、業務の抜け漏れや遅れを防ぎます。

どこよりも高度なセキュリティが人気で、安心安全で使いやすさを重視する金融・通信・鉄道・航空・教育など、幅広い業界で利用されています。

SaaSだけでなく、API連携にも対応しているので、社内システムやZoomなどの外部連携が可能です。

Tocaroサービスサイト:https://tocaro.im

デメリットは事前に解決策を考えておきましょう

上記でご説明した通り、ビジネスチャットの利用で発生するデメリットは、解決策が明確なものが多いです。この他にも、業種や組織によって独自のデメリットもあるかもしれませんが、そのデメリットは利用するビジネスチャットツールによっては即解決できるデメリットかもしれません。

ビジネスチャットを導入する際には、その特長や機能をじっくり検討したり、有償ビジネスチャットの無料トライアルを試していく中で、自社に合うメリットの多さ、そしてデメリットをどのくらい削減できるツールなのかを実感してツールを選択するのがおすすめです。

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