コロナ禍で、コミュニケーションが対面からオンラインへと変化しデジタルシフトに一気に進みました。コロナ禍で多くの企業が急速に取り入れたテレワークは、顧客やクライアントだけでなく、社員同士もオンラインでコミュニケーションをとるようになりました。身近な同僚とのコミュニケーション不足を避けるために、さまざまな社内コミュニケーションツールが登場しています。
その中で急速に導入が進んでいる「ビジネスチャットツール」は、個人間でのやり取りではすでに定着しているLINEなどのテキストのチャットを主軸に、スタンプによるリアクションや、ファイルの共有、外部アプリとの連携といった機能を備え、離れた場所で働いていても、まるで隣席にいるように密な社内コミュニケーションを可能にします。
日本政府は、コロナ以前から「少子高齢化による労働力の低下」や「働くスタイルの多様化」に対応するために働き方改革を提唱し、テレワークのように、従業員の満足度が高まるような制度設計・環境作りを推奨しています。
コロナ禍で一気に、いろいろな場所で柔軟に働くことができる「テレワーク」が注目され、導入する会社が増えているのです。テレワークを導入すると、社員だけではなく会社側のメリットが大きいことも特徴の1つです。
この記事では、テレワークを導入するメリットやテレワークにおすすめのビジネスチャットツールを徹底解説します。
テレワーク=会社以外の場所で働くこと
テレワークとは、英語の「tele」と「work」を合わせた造語で、1980年代に出産後の女性が働きやすい環境を整えるために、民間企業が通勤の負担を軽減するためのサテライトオフィスを設置したことがはじまりと言われています。
現在では、日本テレワーク協会がテレワークの定義を「情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のこと」であると定めています。
テレワークには以下の4つの形態が含まれており、働く時間ではなく「働く場所」に焦点を当てて決められていることが特徴となっています。
在宅勤務→所属する会社のオフィスには出勤せずに、自宅を就業場所として働く形態です。通勤することなく始業から終業まで自宅で勤務するため、育児中や介護をしながら働くlことができ、時間を効率的に利用することができます。コロナ禍で推奨され、在宅勤務を取り入れる企業が急増しています。
モバイルワーク→交通機関で移動する間やカフェ、顧客先などで臨機応変に働く形態のことです。隙間時間を有効に活用できるので、生産性が向上するというメリットがあります。移動先から「わざわざ会社に戻る」時間も省けることから、外回りが多い営業職などに適していることも特徴です。
サテライトオフィス→所属するオフィスとは別のオフィスや、遠隔勤務用の施設で働く形態のことです。例えば、社員の自宅に近い場所にサテライトオフィスがあれば、通勤の負担を減らすことができたり、顧客対応を迅速におこなうことができたり、業務を効率化できたりするというメリットがあります。
ワーケーション→「work」と「vacation」を組み合わせた造語です。観光地や帰省などの休暇先でリモートワークを行うことを指します。最大の特徴は、自宅やカフェではなく、旅行先で仕事するという点です。長めに休暇が取れる、仕事の成果が上がるなど、運用次第では生活と仕事の両面に好影響をもたらすことが期待されています。また、コロナの影響で人が密集している都会から、自然が豊かな過疎地へ引越してワーケーションをする人も増えています。
ビジネスチャットとは?
ビジネスチャットとは、LINEのようなチャットツールを会社で利用できるサービスです。
個人向けチャットよりも、セキュリティ面が強化されていることが特徴の1つです。
気軽にメッセージのやりとりを行えるだけでなく、Webミーティングやタスク管理、スケジュール共有、ファイル共有なども行えます。ビジネスチャット1つを導入すれば、ほとんどのビジネスコミュニケーションをまかなうことができます。
世間では、LINEやTwitter、FacebookなどのSNSがコミュニケーションツールとして生活に欠かせないものになりつつあります。チャット形式のリアルタイムのコミュニケーションの手軽さや利便性を日常的に体感している人々にとって、一方通行かつ形式張った定型文を強いられるメールや相手の時間を拘束する電話に対して、抵抗感が高まっていることもあり、チャット形式のビジネスチャットが浸透しているのです。
また、テレワークで社員同士のコミュニケーション不足が問題になっていますが、ビジネスチャットを導入すれば、離れた場所で働いていても、まるで隣席にいるように密な社内コミュニケーションを可能にします。
テレワークの4つのメリットとは?
テレワーク=会社以外の場所で働くことにはどのようなメリットがあるのでしょうか?4つのメリットをご説明します。
1. 通勤時間の削減
仕事上でストレスの原因の上位となるのが通勤です。特に都市部では、通勤時間も長く、満員電車で毎日ストレスを感じながら通勤することで体力が消耗し、仕事の生産性やパフォーマンスにも影響が出てしまうこともあるでしょう。
テレワークを導入すれば、満員電車から解放されるため社員の気力・体力が充実し、仕事の質が上がることに繋がります。また、電車やバス、自家用車での通勤時間を、自分の趣味の時間や自己研鑽に充てることができるので「仕事と自分の時間を両立できている」という満足感が高まります。その結果、会社に対する満足度や評価も高まります。
テレワークを導入して通勤時間を削減することで、社員は自分らしく働くことができ、会社は社員の生産性の向上により、より成長していくことに繋がるのです。
2. 会社のコスト削減
テレワークを導入して、社員全員が毎日会社に出社しなくなると、会社側は「オフィスの土地代や建物代」「オフィスの備品代」「社員の通勤費」など多くのコストを削減できるというメリットがあります。
社員の出社回数が減ることで、オフィスは今までのような広いスペースが必要なくなります。オフィスが賃貸であればもっと狭く安いところに移ることが可能となります。自社ビルであれば、売却して小さい場所に移ることもできます。社員の通勤費も会社にとっては大きな費用ですが、テレワークと併用することで、かかった分だけ支払うことが可能となり、その結果大幅にコスト削減をすることが可能です。
3. 遠隔地にいる優秀な人材を確保できる
テレワークを導入すると、住んでいる場所に関係なく人材を雇用することが可能となります。今までは勤務地や勤務時間の条件が合わずに採用できなかった優秀な人材も、「リモートワーク・テレワーク可」・「在宅勤務可能」等という条件であれば、採用できる可能性も出てきます。
また多くの会社から望まれるような優秀な人材は、「働く会社を選ぶことができる」立場であることから、働く環境を重視して勤務先を選ぶ傾向が強くなってきています。テレワークを制度として導入することで「自由な働き方を望む人」にアピールすることができ、その結果今まで縁のなかった優秀な人材を獲得できるチャンスが広がるのです。
4. 育児や介護との両立が可能に
育児・介護などの家庭の事情でオフィスへの通勤が困難な場合に、テレワークを導入すれBA、仕事の両立が可能になることで離職を減らすことができるようになります。近年、産休や育休などの制度を使っても、出産や介護と仕事を両立することは極めて難しく、離職に繋がるケースが増えています。勤続年数が長い社員は、業界内の知見やノウハウ、経験があり、貴重な人材です。会社にとっては優秀な人材を失うことになるため、大きな損失となり、社会問題となっています。
会社がテレワークを導入すれば、社員にとっては通勤が不要になり、育児や介護のリズムに合わせた働き方ができるようになるかもしれません。経験豊かな社員が長く会社にとどまってくれるので、会社にとって人材という財産を失わずにすみます。
テレワークにおすすめのビジネスチャットツール3選
テレワークで心配なのは、情報漏洩や社員の勤怠管理が難しいことです。そのような悩みを解決してくれるビジネスチャットツールを3つご紹介します。
1. アジアNo.1の業務用協業ツール「JANDI」
韓国のToss Lab, Inc.の提供する「JANDI」は、チャット型やボード型のコラボレーションツールです。さまざまな形態がありますが、JANDIはチャットとボードを両方搭載したビジネス特化型のSNSツールです。
部署異動や入社・退社などを想定した、会社ならではの管理ができるシステム構成が特徴です。
30万以上の企業が導入していて、強力なセキュリティ機能も人気です。
JANDIサービスサイト : https://www.jandi.com/landing/jp
2. 働く人が最大限にチカラを発揮できる環境づくりをサポート「Talknote」
Talknote株式会社の提供する「Talknote」は、組織のチカラを最大化する、情報共有プラットフォームです。関連するメンバーのみが参加するグループでコミュニケーションを行ったり、タスクを依頼し期限を設け、「誰に」「どんな」業務を依頼したのか一覧で管理が可能です。
Talknote上で行われた各社員のコミュニケーションのデータ解析によりコミュニケーション量や仕事へのモチベーションを可視化し、変化を把握することで、働きすぎや心理面などもフォローでき、状況の改善に役立て、マネジメントに生かす機能が人気です。
Talknoteサービスサイト : https://talknote.com/
3. 社内で使うエネルギーを最小にし顧客満足の最大化に集中させる「Tocaro」
伊藤忠テクノソリューションズが提供する「Tocaro」は、組織で働くビジネスマンがより効率的に働くことをサポートすることを目的として開発されたビジネスチャットツールです。仕事に必要なあらゆる情報を、簡単かつ安全に共有するための様々な機能があり『グループチャット』『ファイル共有』『タスク管理機能』『ビデオ通話』『通話』『Box連携』『柔軟なセキュリティ機能』を装備しています。業務の依頼や仕様変更など重要な連絡を見える化して、業務の抜け漏れや遅れを防ぎます。
どこよりも高度なセキュリティが人気で、安心安全で使いやすさを重視する金融・通信・鉄道・航空・教育など、幅広い業界で利用されています。
Tocaroサービスサイト:https://tocaro.im
テレワークにはコミュニケーションツールが必要です
テレワークを導入すると、社員は自分のライフスタイルに合わせて働くことができるため高い満足感を得ることができますが、今まで対面で何気なく社員同士のコミュニケーションをとっていた機会が減少します。社内コミュニケーションの減少は、社員が孤独感を感じてしまったり、チームワークが低下して仕事のパフォーマンスが落ちてしまったりする可能性があります。
テレワークはお互いが顔を合わせずに仕事をするので、意識してコミュニケーションを増やすことが大切です。
そのためのツールとして、ビジネスチャットの導入がおすすめです。いろいろなツールがあるので、自社に合うビジネスチャットツールを話し合い検討しましょう。