仕事効率化のために欠かせないのがタスク管理です。実際、タスク管理ができる人は仕事もできるイメージがあると思います。実際、仕事ができる人はタスク管理をどうしているのでしょうか?
今回は、仕事ができる人も実践しているタスク管理の手法と実際にタスク管理を行うのに便利なツールをご紹介していきたいと思います。
タスク管理の手法
まず、4つのタスク管理術について説明していきます。
タスク管理においては様々な手法が併用されることも多々あるため、以下の4つは単体で利用されることもあれば、2つ以上を組み合わせて利用されることもあります。
1. カンバン方式
カンバン方式は、もともとはトヨタ自動車発祥の生産管理方式です。そこから転じて現在では、プロジェクト管理の方法として幅広く知られています。その有名ぶりは「Kanban」という英語が通じるほど。
仕組みは至ってシンプルです。
ボードを左から「To Do(未着手のタスク)」「Doing(作業中のタスク)」「Done(完了したタスク)」の3つに分け、書き出した全てのタスクを「To Do」の欄に置きます。あとはタスクの進行状況にあわせてタスクをボード上で移動させていきます。
さらに担当者ごとに区切れば、チーム内の誰がどのタスクに取り掛かっているかを「見える化」できるため、チームでプロジェクトを進める際に特に便利です。
2. WBS・ガントチャート
WBSは「Work Breakdown Structure」の略で、タスクを細分化し、タスクにまつわる詳細な情報を記載した一覧表のことです。
担当者、開始日・終了日、工数の見積もりを予め記入し、タスクを進めつつ、実際にかかった時間を記録します。
ガントチャートはWBSをグラフにしたものです。
縦軸にタスク、横軸に時間をとることで、プロジェクト内のタスクをひと目で把握することができます。
3. 時間割
すべてのタスクに開始日と終了日を設けて、カレンダーに書き込む方法です。
内容はWBSと似ていますが、カレンダーに書き込むことで、より個々のタスクの締め切りが把握しやすくなります。
チームのメンバー全員のタスクをひとつのカレンダーに書き込むとごちゃごちゃしてしまうため、比較的個人のタスク管理に向いています。チームで使う場合は、あくまで締切の確認のために利用し、進捗確認には他の手法を利用すると良いでしょう。
4. GTD
GTDは「Getting Things Done」の略で、生産性コンサルタントのデビッド=アレン氏が開発したタスク整理術です。具体的な手法というよりは、生産性アップのための考え方といったところです。
GTDは「把握する」「見極める」「整理する」「更新する」「選択する」の5つのステップに分かれています。
まず全てのタスクを書き出して「把握」し、タスクを分析して「見極め」ます。その後、優先順位をつけて「整理」します。あとは定期的に見直しをして「更新」しつつ、やるべきタスクを「選択」し実行します。
それぞれの手法に合ったツール
では、それぞれのタスク管理術を実践する際のツールについて説明していきます。
1. カンバン方式を取り入れるツール
カンバン方式は、手軽さとシンプルさが魅力で、基本的には付箋とボードさえあれば簡単に始められます。
ただ、特にチームで利用する際に、メンバー間で共有したり、管理を確かなものにしたいときは、オンラインのタスク管理サービスを利用するのがおすすめです。
カンバン方式を取り入れたタスク管理サービスは多く、例えば以下のようなものがあります。
Atlassianが提供する「Trello」。世界中で多くのチームに愛用されています。
ボードやリスト、カードを使ったカンバン方式を取り入れ、チームでプロジェクトを楽しく柔軟に効率よく整理して優先順位をつけることができます。
サービスサイト:https://trello.com/ja
Backlog
株式会社ヌーラボが提供する「Backlog」。国産のSaaS型プロジェクト管理ツールとしては老舗で2006年から提供開始。作業マニュアル、仕様書など、複数人で共有資料を管理できるWiki機能やGitやSubversionと連携したバージョン管理機能など、開発向けの機能が充実しています。
サービスサイト:https://backlog.com/ja/
Asana
Asana, Inc. が提供する「Asana」。様々な種類のプロセスやプロジェクトの管理が可能です。プロジェクトのすべてを視覚化して確認できるタイムライン機能を使えば、綿密な計画をチームのメンバーと共有することができます。
サービスサイト:https://asana.com/ja
2. WBS・ガントチャートを取り入れるツール
WBSはエクセルやGoogleスプレッドシートを使って作成することが多いです。無料テンプレートを探して利用すれば、複雑な表を一から作成する手間が省けます。
ガントチャートに関しては、上記のTrello、Backlog、Asanaの他にも様々なタスク管理ツールに備わっています。
Wrike, Inc. が提供する「Wrike」。メンバーの作業状況のレポートを自動で作成するなど、タスクの可視化を実現する機能が充実しており、決断をリアルタイムで下すために必要な透明性を得られます。
サービスサイト:https://www.wrike.com/ja/
Taskworld Inc. が提供する「Taskworld」。タスクへのコメント機能だけでなく、ファイル共有も可能なチャット機能も備えており、円滑なコミュニケーションの中で効率的にタスク管理を行うことができます。
サービスサイト:https://taskworld.com/ja/
3. 時間割を取り入れるツール
手軽な方法は、手帳に書き込むことです。タスクを書くのに充分なスペースを保ちつつも、全体を見渡しやすいウィークリー手帳がおすすめです。
Googleカレンダーなどのデジタルツールを使えば、ドラッグ&ドロップで簡単にタスクの配置換えをすることもできます。
Mammoth Projectというサービスなら、リスト・カンバン・プロジェクトマップ ・ガントチャートに加え、カレンダービューからもタスクの状況を確認することができます。
Mommoth Project
パラダイスウェア株式会社が提供する「Mammoth Project」。5つのビューからタスクの状況を多角的に把握することで、認識の抜け漏れをなくします。
サービスサイト:https://mmth.pro/ja
4. GTDを取り入れるツール
GTDを基本理念とし、GTDの手順を自動化したサービスとして有名なのが、Nozbeです。
Nozbe
Nozbeが提供する「Nozbe」。生産、プロフェッショナルサービス、ケータリング、コーチング、法律、教育、行政、など、いかなる分野でも利用できる柔軟さが特徴です。
サービスサイト:https://nozbe.com/ja/personal/
自由にタスク管理術を取り入れよう
タスク管理方法と、それらを実践できるタスク管理ツールについて紹介してきました。どの手法を取り入れ、組み合わせるかはあなたの自由です。
新しいツールを通じて使ったことのなかったタスク管理術を試してみることが、タスク管理を見直す良いきっかけになるかもしれません。ぜひ、様々なツールに触れてみてください!