ビジネスチャットの書き方で注意するべき5つのマナーとルール

ここ数年新型コロナウイルス感染防止対策として、在宅勤務が一般化し急速に「ビジネスチャット」が普及しています。その利便性から、これからも普及率は上がる一方だと言われています。

業務でビジネスチャットを利用するのは珍しいことではなくなりつつありますが、気軽に利用できる部分はビジネスチャットの利点でありながら、ついついマナーを忘れがちになって問題が起きる原因になることもあります。

プライベートで個人用チャットの使用に慣れているからと言って、知らず知らずのうちに多くのマナー違反を繰り返してしまっている可能性もあります。社内のコミュニケーションを円滑にするビジネスチャットですが、SNSのように気軽なやり取りができるからこそ、「ビジネスチャットにおけるマナー」を社員に周知することがとても重要です。

この記事では、ビジネスチャットを導入するにあたって再認識すべきマナーや、書き方を徹底解説します。

ビジネスチャットの基本的マナーとは?

社内コミュニケーションの活性化に役立つビジネスチャットですが、プライベートの個人用チャットと同じ使い方をすると相手に不快な思いをさせたり、効率を悪くしたりするリスクが大いにあります。そのため、チャットとはいえビジネスマナーを意識することがトラブル回避になります。基本的なマナー5つをおさらいしましょう。

1. メールとは違うことを認識しよう

ビジネスチャットで会話をしていると、メールよりも早い返事を期待している場合が多いです。また、LINEのように既読機能があるものもあり、スピーディーなレスポンスが求められます。それがビジネスチャットの利点でもあるので、極力早く返信をするように心がけましょう。

もし、忙しくてやり取りができなかったり、返信の内容を考えるためにすぐに返信できない場合は、「改めて返信させていただきます」や、「よく確認した上で返信差し上げます」などのメッセージを送るようにします。メールのように「後で返そう」と思っていると忘れることもありますので、必ずリアクションするようにしましょう。

2. 業務時間外のメッセージに注意しよう

ビジネスチャットだと、業務時間外にも連絡が取れてしまう場合がほとんどです。ビジネスチャットを社内に導入する際に「業務時間外の場合は、緊急時以外は利用を極力しない」と通告しておくのがいいでしょう。
業務内容や相手が、時間外であっても連絡を望んでいる場合を除き、相手のプライベートの時間を邪魔しないように気をつけましょう。

3. チャットルームに入室できる人を制限しよう

ビジネスチャットでは、業務上重要な情報を扱うこともあります。対象外のメンバーが、チャットに参加すると情報漏洩のリスクが上がります。参加制限をして、情報漏洩のリスクを下げましょう。チャットの管理者は、どのメンバーに参加権限を与えるか慎重に検討する必要があります。

情報漏洩のリスクに晒されないように、ビジネスチャットでファイルや重要な情報は共有せず、ファイル共有ツールを利用するようにしましょう。セキュリティの強化にもなります。

4. すぐに返信出来ない場合は通知機能をオフにしよう

「通知機能」があるビジネスチャットツールが多くあります。通知機能とは、ビジネスチャットをデスクトップ上に開いていなくても、新着メッセージが届いたことをポップアップで知らせる便利な機能ですが、商談時や打ち合わせ時には注意しましょう。

相手に自分のパソコンの画面を見せたり、会議でモニターを使ったりする際に、ポップアップでメッセージが見えてしまうためです。情報漏洩にも繋がり、商談時には相手に失礼にあたります。打ち合わせ中にポップアップが頻繁に表示されるようではなかなか集中が出来ないでしょう。通知がきても対応できない場合には、前もって通知機能をオフに設定することがマナーです。「離席機能」を使えば、相手にもすぐに対応できないことが伝わるので安心です。

5. 相手の入力スピードや状況を配慮しよう

チャットは、相手の状況や入力スピードへの配慮が求められます。相手がメッセージを見ることは可能でも、何度もメッセージをやり取りするのは難しいような状態の場合は、こちらが既読だからと何度もメッセージを送ってしまうと非常に迷惑になります。返事がない場合は、続けてメッセージを送らない・現在連絡可能な状態か確認をしましょう。

重要なポイントは、相手の返信スピードに合わせることです。返信スピードは、相手がビジネスチャットに慣れているか?またはPCで対応しているのかスマートフォンで対応しているかなどでも大きく変化します。あまりメッセージ入力が早くない人に、自分が何通もスピーディーに連続で返信してしまうと、ただ相手に圧をかけてしまい、コミュニケーションが一方的になってしまいます。相手の返信スピードに合わせて、自分の送信スピードを調整することがマナーです。

ビジネスチャットの基本的なメッセージの書き方

チャットには、メールとは違ったビジネスチャットならではの文章の書き方があります。ちょっとした気遣いで相手にも伝わりやすい文章になります。書き方のススメを5つご紹介します。

1. 一度に複数の要件を伝えようとせず、情報はこまめに伝えましょう

テンポよくメッセージのやり取りが進んでいくビジネスチャットですが、受信したメッセージが全て読まれるかというと実はそうでもないのです。会議の後に、受信したメッセージが何十通にもなっていた経験はありませんか?その場合、全てをしっかりと読むことは難しいと思います。

一度に複数の要件や質問を投げかけると、相手が全部読まず、結果、他のメッセージに埋もれてしまうこともあります。情報は一つずつ切り出し、こまめに連絡を取るやり方がおすすめです。いくつかの要件を伝えたい場合は、後から検索しやすいようにしましょう。

2. なるべく検索しやすいワードを利用しましょう

スピーディに情報が流れていくビジネスチャットでは、チャット内の検索機能を使う機会が多くあります。その場合に、自分はもちろん相手にも親切な「検索ワード」が重要です。履歴の検索が、非常に容易になるのです。難しく考えず「主語や目的語を抜かない」などの工夫で、検索率は上がるため注意してチャットをしましょう。

3. メールのような固い挨拶はほどほどにしましょう

ビジネスチャットはメールと同じように考えないことが必要です。「お世話になっております」「ご連絡ありがとうございます」「どうぞよろしくお願い申し上げます」などはもちろん使っても問題ありませんが、単純に文字数が増えて長文化しやすくメッセージを読みにくくしてしまいます。

使うこと自体がNGではありませんが、メッセージの頭に「お世話になっております」や会話の最後に「よろしくお願いいたします」と簡潔に使うようにしましょう。それにより丁寧という印象を与え、そしてスムーズなやり取りができるようになります。

4. 文章でなく箇条書きにしてみましょう

相手に伝わりやすいメッセージを書くためには、「箇条書き」がおすすめです。どのような事柄を現在抱えているのかなどを伝えたい時に、文章で説明するよりもスムーズに話が進みます。極力無駄を無くし、短い文章で簡潔なメッセージを心がけましょう。

5. 長文はほどほどにしましょう

ビジネスチャットでの文章が長いと読みにくいメッセージとなってしまいます。ビジネスチャットツールによっては、スマートフォンで利用ができるものが増えています。長い文章は画面の都合上、何度も改行が入ってしまい読みにくくなります。メールのように長文に向いていないことを理解しておきましょう。

長文になってしまう場合は、文章を分解して短い文章に分けて送るようにしましょう。また、事前に「長文となりますが、ご容赦下さい」と、一言添えて送るようにしましょう。

会話の中で長文の返信をしている時は、文章の入力中相手を待たせているということも忘れてはいけません。そういった場合は、「、」までを一度送信し、文章の途中まで読んでもらうという方法もあります。

気軽だからこそビジネスチャットの書き方に注意しましょう

ビジネスチャットの一番の魅力は、煩わしい挨拶などを省略してすぐに本題に入れる「スピード感」です。スピーディーに業務連絡ができ、話が進むというのは現代社会において非常に重要であると言えます。LINEなどでチャットは一般化して使い慣れていますが、ビジネスチャットもプライベートと同じように使うとトラブルの元となることがあります。堅苦しいと思わずにきちんとマナーを守りましょう。

ビジネスチャットのマナーの基本は、相手への気遣いを大切にすることが何よりも大切です。気軽に使えるものであるからこそ、相手を敬う態度に気をつけましょう。
マナーを守って、ビジネスチャットを使いこなしましょう!

ワークプロセスマネジメントプラットフォーム
Tocaro(トカロ)

仕事のあらゆる行動を定量化し、成果につながるプロセスを見える化します。結果、意思決定の柔軟性を高め、チームの生産性を高めることが可能です。さっそくワークプロセスマネジメントプラットフォームのTocaroを使ってみましょう。