チャットツール導入後に気づく「よくある課題」 最新の調査から「3タイプ」に分析

働き方改革で「テレワーク」や「在宅勤務」といったワークスタイルも増えている中、ビジネスチャットツールの導入を検討する企業が増えています。ビジネスチャットツール「Tocaro」を提供する伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が2017年に大手企業に向けて調査したところでは、28.1%の企業が「導入している」と回答していました。

そこから2年を経た2019年7月、CTCでは新たに「大手企業のビジネスチャットにおける課題調査」を行いました。ICTツールは得てして、導入した後で課題が見つかることも多いですが、大手企業では実際にどのような点を「課題」として考えているのでしょうか。

<調査概要>
調 査 対 象 :全国、売上規模100億円以上、
従業員数200名以上の企業に勤務する経営者・役員・係長・リーダークラス以上の役職者、及び一般社員
調 査 方 法 :インターネット調査
有 効 回答数:824(役職者412/一般社員412)
調 査 機 関 :2019年7月8日~7月9日

導入して半年ほどで「課題」に気づく?

導入後に「チャットツールならではの課題を感じますか?」との問いに対して「課題を感じている」と回答した人はちょうど40.0%。使用期間別でみると、「1年以上3年未満」(48.2%)「半年以上1年未満」(47.8%)という期間で「課題」を感じる人が多く、導入して社内に馴染んできた段階で、さまざまな課題に気づく人が多いようです。

では、どのような点に「課題」を感じているのでしょうか。タイプ別に見ていきましょう。

【環境編】

導入後に「どのような課題がありますか?」という問いに、一番多かった回答が「ツールを使いこなせない人がいる」(44.5%)でした。関連して、そうした原因からか「チャットの利用率が上がらない・利用者数が増えない」(33.0%)といった回答も挙がっています。

「ツールを使いこなせない」原因として最も多いのは、「ツールのUIが複雑」であることです。導入時は、どうしてもたくさんの機能があるツールを選びたくなるものです。が、結局複雑すぎて使い切れない…ということも。さらに大手企業など社員が多くなると、ITリテラシーにも個人差があります。

そうなると、一部の人だけが利用するツールになってしまい、全社でのコミュニケーション効率の改善にはつながりません。全員が使いやすいシンプルなUIのツールを選んだり、機能が多い場合はしっかりとマニュアルを用意したり、といった対応が必要になります。

また、マニュアルを用意したとしても「運用ルールが決まっていない」と、スムーズな導入は難しくなります。たとえば、いままでメール・電話・対面で済ませてきた仕事の「どこ」を「どのように」チャットに置き換えるのか。そうした「自社に合った運用ルール」を定めることも重要です。

大企業でのビジネスチャット導入における意外な落とし穴

【工数編】

新しいツールを導入したら「かえって工数が増えてしまった」というのは、チャットに限らず「よくある」失敗例です。ビジネスチャット導入時では「来客中・早朝・深夜・休日など、対応できないときに連絡が来る」(29.4%)、「情報量が多くなり、必要な情報を見落としてしまう、見つけられない」(33.6%)といった「課題」が回答として挙がっています。

手軽にコミュニケーションが取れることは、チャットの大きなメリットのひとつです。しかし、対応できないときに連絡が来ることも多いかもしれません。さらに、情報共有が容易になることで情報量が増え、必要な情報がどんどん流れていってしまったり、見つけにくくなってしまったり、といったことも発生しやすくなります。

こうした課題も、しっかりと運用ルールを定めることで解消することはあります。さらに機能面でも、自分のステータスを変更できたり、対応できないときは通知がこないような設定ができたりすると良いでしょう。情報量という意味では、検索機能の使いやすさも重要なポイントのひとつです。

たとえば国内で1,000社以上の導入実績を持つビジネスチャットTocaroには「WorkBoard」という機能が備わっています。メッセージに既読をつけずに確認できたり、自分に必要な情報のみをピックアップして格納できたり、自分の仕事が一覧化できたりします。「よくある」失敗例を回避できる機能のひとつとなるかもしれません。

自分の仕事を見える化する『WorkBoard(ワークボード)』

【責任所在編】

最後は、チャットにおける「責任のありか」の問題です。導入後の課題としては「誰が、何を、どこまで確認しているか分からない」(32.7%)、「確認や承認が本当に取れているのか不安になる」(18.8%)と、仕事を依頼しても本当に伝わっているのか、責任を持ってやってくれるか、といった部分を課題だと感じている人が多いようです。

チャットは、手軽にコミュニケーションが取れたり、複数の人への連絡が簡単になったりする反面、こうした「責任の所在があいまい」になりやすい場合もあります。せっかく便利で気軽なコミュニケーションができるようになっても、確認の2度手間が発生したり、きちんと仕事が進むか不安に思っていたりしたら、効率化どころかストレスになってしまいます。

こうしたコミュニケーションロスの最大の原因は「認識のすれ違い」です。普段からお互いに確認し合ったり、依頼をするときは“誰に”、”何を”して欲しいかを明確にしたりすれば、このような問題を防ぐことができます。さらに、機能面でそうした「コミュニケーションの質の改善」を促してくれるツールもあります。

たとえば「Tocaro」では、「誰かに仕事をお願いする」ことに特化した「WorkFlow」という機能を有しています。「誰かにお願いした仕事」と「自分にお願いされた仕事」が一覧化できるようになっており、それぞれの進捗もひと目で確認できます。

コミュニケーションロスをゼロにする『ワークフロー』

今回の調査からは、チャットツール導入における「3つの課題」が見えてきました。こうした「よくある課題」を認識したうえで、自社に合ったツールはどのようなものかを検討・トライアルすると、より「失敗しない」チャット導入が実現できるかもしれません。

チャットツール導入の課題と真面目に向き合うビジネスチャットツール『Tocaro』について詳しくは下のオレンジ色のボタンからご覧になれます。

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