ナレッジ共有が活性化したことで、お客さまへの提案の幅が広がったという伊藤忠インタラクティブの導入事例を紹介します。
伊藤忠インタラクティブ イノベーションデザイングループ 長岡 仁氏
伊藤忠インタラクティブ イノベーションデザイングループ 小林 信也氏
――伊藤忠インタラクティブの企業概要についてご紹介ください。
1982年に伊藤忠エレクトロニクスとしてプリンター機器などの販売から事業をスタートさせた当社ですが、時代の変化に合わせてデジタルマーケティング分野に業態を遷移させ、2012年には現在の伊藤忠インタラクティブに社名を変更しました。
現在の事業は大きく分けて2つあり、広告事業とWebサービス事業です。
広告事業は、ブランディングからメディア戦略、コミュニケーションプランの企画、制作/開発と、ワンストップで提供しております。
Webサービス事業では、サービスの企画立案、開発、運用を行っております。
――貴社のアピールポイントを教えてください
広告事業でいうと、繰り返しになりますがワンストップであること、そして柔軟なメディアの選定が可能なことです。クライアントさまに対して、まだ課題が見えていないような状態からご協力させていただき、生活者に対してどのようなブランディングをして、どのメディアで何を伝えていくことが最適かをご提案させていただいています。
Webサービス事業では、受託開発もあるのですが、自社で事業のタネの発掘からマネタイズまでリスクを取って実行しているものもあります。
そこから得られたノウハウをクライアントワークにも還元することで、他にない付加価値が提供できると考えております。たとえばROOM Kはカラオケルームを会議室として利用するサービスなのですが、新たなビジネスとして反響が非常に多く、国内外のさまざまなメディアに取り上げていただいております。
ナレッジ共有が活性化したことで、お客さまへの提案の幅が広がった
――Tocaro導入の経緯を教えてください。
もともと社内に共通のコミュニケーションツールはなく、情報共有の手段はメールでした。メールの量は1日100通を超え、多い人は500通近くのメールを送受信する人もいました。メールだけでなく、定例ミーティングも多く、これらを削減したいと思ったのがきっかけでした。
世の中的にもビジネスチャット利用企業が増えているのは知っており、思い切ってTocaroの導入を決めました。
――Tocaro導入後、それらの問題はどうなりましたか?
社内でアンケートを取ったところ、一番効果があったのはメールにかけていた時間の削減ということがわかりました。何百通とあったメールが減り、コミュニケーションのスピードが高まることは、すなわち本来の業務に割く時間が増えるということです。さらに、Tocaroによってコミュニケーションの密度も高くなったことで、定例ミーティングなどの会議の回数も減っています。
――企画、制作、開発、提案など多岐に渡る業務プロセスの中で、Tocaroが役立つのはどのシーンでしょうか?
どのシーンでも役には立っていますが、Tocaroを使いだしてから、“提案する前のフェーズ”に大きな変化が出てきています。
具体的には、部内で日々のニュースや新しい技術情報をシェアするグループを作っており、そのグループで活発に情報共有を行っています。
そこでのインプットにヒントを得たアイデアが実際に提案に使えることが増えてきており、ナレッジ共有を簡素化できたことによって売上アップにもつながってきていると感じています。
数多くの案件状況をきちんとキャッチアップできるように
――マネージャーである長岡さまはTocaroを使ってみて、いかがでしょうか?
ビジネスシーンでチャットを使ったことがなかったので、よく使う人とほとんど使わない人に分かれてしまうのではないかと、正直最初は懐疑的でしたが、部員全員がすぐに慣れることができました。
管理者目線で何より助かっているのは、部員の案件状況をより正確に把握できるようになったことです。今までは、CCに入っているメールを1件1件見ることに時間がかかっていましたが、Tocaroのグループチャットで情報共有するようになってからは、何十と走っている案件の状況を簡単に把握できるようになりました。
もちろん案件状況だけではなく、勤怠連絡などの細かい情報連携も非常に楽になりました。
また、個人的にチャットが面白いと感じたのは、日々のニュースや新しい技術の情報共有を活発に行うことで、それぞれの部員がどういうことに興味を持っていて、どういう仕事がしたいのかが大まかにわかるようになったことです。それによって、任せる仕事にも変化が出てきています。
導入の決め手は「Box連携」
――Tocaroの便利な機能はなんでしょうか?
Tocaroを採用した大きな理由でもありますが、アップロードしたファイルがすべてBoxに自動格納され、共有できる機能です。当社はファイルサーバーとしてBoxを採用しており、ファイルの運用ルールをBoxに合わせたいという意向があり、まさに当社の要件に合致していました。
加えてシームレスにファイル共有できるので、管理者目線とユーザー目線どちらからも好まれている印象があります。あとは、レビュー作業も多いので、Tocaro上からプレビューできるのもありがたい機能ですね。
――数あるチャットツールの中、Tocaroを採用した理由はなんでしょうか?
大きな理由は3つあります。
・Boxとの連携機能
・安心のセキュリティ
・CTCのフォローアップ体制
Box連携とセキュリティの要素が、導入の決め手になりました。 それに加えて、CTCが作ったサービスであり、CTC自らフォローアップしてくれたことも大きな理由の1つです。
最近のサービスは、どんどん売り手と買い手の距離が遠くなっていることもあり、社内導入しようと思っても不安になってしまいます。そのため、近い距離で対応していただいたことは導入の大きな理由となりました。
――最後にTocaroを検討している方々に一言お願いします。
まずはやってみることが大切だと思います。当社も導入にあたって選定に時間をかけましたが、実際には導入してみてからさまざまな効果がわかったという面があります。
“チャット”という言葉が独り歩きして、セキュリティを気にされている方々も多いと思います。ただ、セキュリティ面でも非常に強固なツールですし、使ってみたら絶対に離れられなくなります。
昨今、若い人の間では“メール”という言葉が死語になってきている中、上の方々が積極的に挑戦して働き方を変えていかないといけないのではないかと思います。
伊藤忠インタラクティブ株式会社
設立:1982年1月
所在地:東京都港区南麻布3-20-1 麻布グリーンテラス3F
事業概要:デジタルマーケティング事業、O2Oプラットフォーム事業、オム二チャンネルソリューション事業、BtoC/CtoCサービス開発・運営、BtoCソリューション事業、ビジネスイノベーション/インキュベーション事業