監査ログや各種制限など、当然ケアしないといけないことはあります。その中でも頻度も多く、かつ問題になる可能性も高い、アカウントの管理について紹介します。
我々はビジネスチャットに限らず、企業が導入するツールは導入よりも定常運用に乗せることが難しいと考えています。
さまざまなお客さまへ紹介していくうえで、チャット文化作りと同様に、企業にあった運用方法を作っていくことが非常に重要です。
個人で使う場合は、ルールもなく各自の裁量に任せた利用(運用)をしていますが、企業で使う場合は一定のルールに則り、利用者以外の第三者(たとえば情報システム部など)がある程度コントロールする必要が出てきます。
アカウント管理こそ最重要ポイント
運用していくうえで、ログ管理や各種制限管理(権限管理など)は非常に重要なポイントです。
しかしながら、定常的に発生する業務ではなく、一度設定した後は比較的変更は少ないため、運用者の大きな負担になることはありません。
では、運用するうえで定常的に発生する業務とはなんでしょうか?
それはアカウント管理です。
企業であれば、毎月(下手したら毎日)新しい人材の出入りがあります。
伊藤忠テクノソリューションズの場合でも毎日のように出入り(ユーザの追加/削除)が行われています。
また、年度単位で組織変更などが発生することも考慮する必要があります。
これらをすべて人力で行うと、最悪の場合、専任の運用者を1名以上用意する必要となるため、退職者の管理や組織変更などを自動で行う仕組みが必要となります。
退職済みの社員の発言データの取扱い
退職した場合、その社員が発言もしくは作成したファイルなどのデータはすべて削除すべきでしょうか?
メールデータであればその社員(メールアドレス)が削除されたタイミングですべて消えてしまうと思いますが、本来そうあるべきではありません。
発言にしろファイルにしろ企業の資産として捉え、後任者が再利用できるよう退職者の発言データも保存しておく必要があります。
Tocaroでは「アカウント停止」という機能があり、退職者のアカウントを無効化できます。
あくまで無効化するだけなので、発言データなど過去のログはそのまま利用でき、仮に退職しても退職者がアップロードしたファイルなどは後任者がそのまま利用可能なだけでなく、アカウントを再開させることも可能なため、休職中に一時的にアカウントを無効化することも可能です。
運用/管理を簡素化するために
社員情報を管理する仕組みはいろいろありますが、企業内で広く利用されているのはActive Directory(AD)ではないでしょうか。
オンプレミスのADを企業全体もしくは組織やグループ会社単位などさまざまな単位で導入されているケースが多いと思います。
これをそのままクラウドサービス上のアカウント管理に利用できるかというと、答えは”No”です。
サービスごとに必要なプロファイル情報が異なるため、利用するために設計が必要になってきます。
AzureADを利用すれば比較的簡単に設定自体は可能ですが、やはり企業全体の利用形態に応じた設計が不可欠となってきます。
しかし、まだ導入していないツールの運用を導入時点で想像(ある種の妄想に近い)で決めるのは非常に難しく、必ずと言っていいほど、無理・無駄が生じてきます。
そのため、今後別のツールなども導入することを踏まえて設計ができ、導入経験が豊富なパートナー(SIerなど)に相談するのが一番です。
TocaroではAD連携機能を使って、既存の社員情報からプロビジョニングを自動で行う仕組みを備えています。
また、伊藤忠テクノソリューションズではオンプレミスADからAzure ADへの移行実績も豊富で、自社内でも数多くのクラウドサービスを利用するための設計経験があります。
今後の運用設計も見越して、ツールとしての機能の有無だけではなく、サポート体制や実績(単なる導入実績ではなく運用設計も含めた実績)なども考慮することも大きな選定ポイントの一つだと考えています。
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