2020年に始まった新型コロナウイルス感染症の拡大をうけて、テレワークで在宅勤務をするようになった人も多くいるのではないでしょうか。それまでにテレワークの経験がある人なら、在宅勤務への切り替えも問題なくできたと思いますが、初めての人にとっては、激変する仕事環境にストレスを感じてしまう人もいるようです。
テレワークによって環境や生活リズムに大きな変化が生じた人が多いかと思います。これにより、心身に不調が出てしまうケースもあるようです。在宅勤務による不調やストレスに対して、簡単にできる気晴らしが効果的です。どのようにストレスと向きい、そして気晴らしによって解消するにはどうすればよいのか、テーマ別に見ていきたいと思います。
日々のリズムが崩れることで溜まるストレス
日々の生活リズムが崩れると、運動不足、睡眠や食生活の乱れなど、身体のリズムも整えるのが難しく、心身ともに悪影響が出やすくなっていきます。それがストレスとして蓄積されると業務にも支障が出てきます。2大要因を見ながら解決策について見ていきます。
運動不足がもたらすもの
在宅勤務になると、出社していた頃には当たり前のように行っていた通勤や営業訪問、ランチやトイレ休憩に伴う移動なども減ります。一日中座って仕事をすることになり、身体を動かす機会が減少するのです。自粛生活に入り、それまで通っていたジム通いを一時的に中止した人も同じことが言えます。
運動不足が続くと、身体に影響が出てきます。肥満傾向になったり、筋力が低下し身体機能の衰えの原因になります。そして精神的にはうつ病のリスクも高まると言われています。運動をすれば自律神経系の働きが活性化され健康な身体を維持できるのですが、運動不足に陥るとホルモンバランスが崩れ、気持ちが冴えないというという状態になりやすくなります。
日々適度な運動をすることでストレスが解消されたり、疲労感を感じることで、より深い眠りをもたらすという効果が期待できます。過度な運動は逆に疲れを溜めてしまう原因になるので、ウォーキングやジョギング、サイクリングといった、体に負担が少なく、体内に空気をたくさん取り込める有酸素運動が効果的です。
始めは無理のない程度に、家の近所や公園を散歩することから始めて、1日20分程度で体が少し汗ばむぐらいの運動を続けると気晴らし効果があります。
睡眠サイクルの乱れ
在宅でテレワークをしていると、通勤に時間を使わなくてよくなる為、以前より夜更かしできるという考えから、出勤していた頃よりも、起床・就寝時間が遅くなってしまうことがあります。規則正しくない生活リズムが常態化すると、テレワーク以前の起床・就寝時間に戻すことが困難になっていきます。そして、在宅勤務だからといって就寝直前まで仕事をしたり、だらだらとゲームをしたりTVを見たりすることも睡眠の質を低下させる要因となります。
睡眠リズムが乱れたり、睡眠の質が低下することは、睡眠障害を引き起こす可能性があります。就寝直前までブルーライトを発する携帯を見ないことや、毎日同じ時間に起きて同じ時間に就寝するサイクルを心がける必要があります。
朝日には、体内時計をリセットしてくれる役割があり、心地よい目覚めを身体に与えてくれるだけでなく、夕方以降になると睡眠に働きかけるホルモンの分泌も促してくれます。日々の睡眠リズムを作るためにも、朝起きたら窓際やベランダに出て、朝日を2~3分浴びる習慣をつけると、生活のリズムが作りやすくなります。
在宅だと仕事のオンオフの切り替えが難しい
在宅勤務は自宅が仕事場になるため、いつでも仕事ができてしまう環境といえます。そのため、進んで仕事のオンとオフの切り替えをしないと、いつまでも仕事モードになってしまい、心身を休めるための自宅にいるのに、常に仕事のプレッシャーを感じてストレスを溜め込んでしまうケースもあります。自らオンオフを積極的に切り替え、簡単な気晴らしをすることで余計なストレスから自分を守る必要があります。具体的にはどのように実践できるのでしょうか。
仕事の前後に軽い運動や近所を散歩
自宅にいると、いつまでも仕事モードになってしまう人は、一回家を出て仕事ができない環境に自らを置き、軽い運動・深呼吸をして、仕事モードを一回完全オフにしましょう。これにより気晴らし効果が得られ仕事と気持ちよく向き合えるようになります。
部屋着はNG。メイクをして身だしなみを整える
ねまきや部屋着で業務にあたる人がいますが、服を着替えて、メイクなどをすることによって「仕事モード」に切り替えることができます。どうしても家にいるとダラダラと仕事に向かってしまう人もいるようですが、自分でスイッチを入れることによって、オンオフの切り替えができるようになります。在宅勤務後、外出して気晴らしするにも、身だしなみが整っている方が心が晴れやかになります。
期間を決めて昼休憩を取る
毎日適当に区切りがついた時にランチタイムにしていないでしょうか。ランチタイムの時間を毎日きっちり決めて昼休憩を取ることで、「この時間になったら休憩」というメリハリが付きます。仕事の進み具合で休憩を取ると結局仕事をしながらの昼休憩になりしっかり休めません。「何時から何時まで」と時間で区切って休憩を取り、しっかりと気晴らしをしてから仕事に向かうようにしましょう。
仕事をした形跡を残さないようにキチンと片付けをする
仕事が終わり、明日も在宅勤務だからそのままにしておくという悪習慣が身につくと、リラックスしている時間にも仕事のことが気になり、しっかり休みが取れなくなります。就業したらきちんとパソコンなどを片付けて、プライベートの時間はなるべく仕事のものが目に入らないようにしましょう。その後の気晴らしに不必要なものはしまいましょう。
会話のない生活や孤独感がストレスを生む
テレワークで一人暮らしですと、一日中パソコンと向き合い、黙々と作業を行うことになります。それにより寂しさや孤独感を感じ人も少なくありません。普段の勤務の時よりも確実に減っているものが雑談です。社内で何気なくしていた雑談ですら、ICTツールを通すと禁止されているように感じたりします。つまり、在宅のテレワークはそれだけ閉塞感が強く、プレッシャーやストレスを感じやすくなるのです。
このような孤独を感じている社員に対して有効なのが、同僚とオンラインランチだったり、、プライベートでオンライン飲み会をしたりするのも気晴らしとなります。朝会・終礼の場で、今日の雑談のテーマなどを決めて所属のチームと雑談する時間を作ることもコミュニケーションロスを無くす施策になります。在宅勤務によるコミュニケーション不足や孤独感を解消するためには、雑談ができる環境を設け、みんなで参加することです。
気晴らしのガイドラインを設けて積極的なストレス対応を
在宅テレワークで働いている人には実際にある程度の日数実際に経験してみないとわからない悩みやストレスを抱えているものです。
これらのストレスは溜まりすぎると、作業効率や生産性の低下を引き起こし、会社にとっても良いことではありません。もしテレワークを導入するのであれば、会社側からテレワーク社員に向けた、社員がテレワーク中に気晴らしをするためのガイドラインを設けると良いでしょう。
本記事で挙げた以外にも、テレワーク社員が抱えるストレスは多くあります。それをヒアリングしてテレワーク中に会社として推奨する気晴らしのガイドラインを作成してみてはいかがでしょうか。
従業員たちもストレスに感じていないことも、実はストレスの原因になりえます。是非積極的にテレワーク社員のストレス解消のための気晴らしの方法を提案してみてください。きっとテレワークの生産性が向上するはずです。
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